『週刊ダイヤモンド』10月20日号の第1特集は、「大学・学部序列」です。アメリカンフットボール部の選手による「悪質タックル問題」でイメージが大きくダウンした日本大学。2019年入試にどう影響が出るのか、特集記事を特別公開します。
日大校舎Photo by Hiroshi Nishida

 アメリカンフットボール部の選手が悪質なタックルをした問題で、経営体制まで批判を浴びた日本大学。さて2019年入試にどう影響が出るのか。

 本誌の塾・予備校向けアンケートでは、志願者数の予想で「全体的に減る」の回答が36%、「一部の学部で減る」が21%。減るという予想が過半を占めた(下図参照)。

 合格者の入学に対する予想では「全体的に減る」が34%、「一部の学部で減る」が20%。こちらも減るという予想が過半。志願者数、合格者の入学共に、「増える」という予想はゼロだった。

 では、受験生たちは日大からどこへ流れるのか。予想で多かったのは「日東駒専(日大、東洋大学駒澤大学専修大学)」にくくられる3大学。中でも東洋が群を抜いた(詳細は本誌参照)。

 東洋は明治大学同様に「平成勝ち組」で、勢いに乗っている。二つの大学に合格した者がどちらを進学先に選ぶかの「ダブル合格」勝負で、約10年前は日大、駒澤、専修の全てに負けていた。入試や学部、キャンパスなどの改革を推し進めた結果、近年は専修と駒澤に勝つようになり、日大とも接戦を繰り広げる。

 学部別で勝つことはあっても、大学全体では日大の壁は厚かった。しかし19年は日大が敵に塩を送る状況。日東の逆転が起こるかもしれない。