東京水道は、日本最大級の水道トータルサービス会社として、東京都民の生活を支える社会的使命を担う。毎年のベースアップや住宅制度、教育ローン支援など手厚い福利厚生で社員に安心を提供。さらに挑戦心を育てる教育カリキュラムや資格取得支援を通じ、未来の技術者を育成している。

安定と成長を両立する舞台。働きやすさと誇りで、人を育むインフラ企業東京水道
野田 数(かずさ) 代表取締役社長


 東京水道は、東京都が出資する安定性の高い企業であり、「水道のトータルサービス会社」としての使命を担っている。都民の暮らしを支える水道を安全かつ安定的に供給し、東京都水道局からの業務移転を着実に引き継ぎながら事業を拡大している。野田数(かずさ)社長は、「私たちは東京水道グループの一員として、水道事業に集中できる恵まれた環境にあります。その中で、人材育成や技術継承に全力を注いでいます」と語る。

 成長の背景には、経営改革と人材戦略がある。野田社長は就任以来、組織風土を抜本的に改革し、社員処遇や人事制度の改善を進めた。「特に技術職の採用は経営の最優先課題でした。全国の高等専門学校を訪問し、イベントにも積極的に参加することで若手人材を確保しました。その結果、離職率の低下や採用数の増加につながりました」と振り返る。こうした施策が、安定した経営基盤の上での成長を支えている。

安定と成長を両立する舞台。働きやすさと誇りで、人を育むインフラ企業漏水調査の様子。将来にわたり安全でおいしい水を安定的に供給し続ける役割を担う

 社会インフラとしての水道は、平時だけでなく災害時にも重要な役割を果たす。新型コロナウイルスの感染拡大期には、軽症者等宿泊療養施設に社員を派遣し、医療従事者と連携した業務支援を行った。能登半島地震では、石川県輪島市に延べ92人を派遣し、管路の応急復旧や給水活動に当たった。野田社長は「過酷な状況下でも技術力を発揮し、地域の人々を支える社員の姿を目の当たりにし、改めて頼もしさを感じました」と述べる。