化学品・危険物の物流を専門に担うNRSは、創業から80年目を迎える今も挑戦を続けている。安全と法令順守を最優先に、国内の拠点強化に加え、米国や欧州など海外への展開も進める。人を大切に育てながら「100年企業」を目指し、先端産業に欠かせない物流インフラを支え続けている。
NRS 人事総務部村山康子 部長
NRSは1946年に創業し、2026年に80周年を迎える化学品総合物流の専門企業である。長年にわたり化学品や危険物を扱い、5事業を柱に成長してきた。化学品・危険物を安全に保管する「倉庫事業」、ISOタンクコンテナなどの賃貸や販売、洗浄・修理などを行う「コンテナ事業」、川崎・名古屋・大阪に拠点を持つ「タンクターミナル事業」、トラックや鉄道・船舶を使った「国内バルク輸送事業」、通関・保管・配送までを一貫して担う「フォワーディング事業」だ。
「こうした総合力が強みです」と同社人事総務部の村山康子部長は自社の優位性について語る。「化学品の原料や高圧ガスといった危険物を、安全に運び保管することが私たちの使命です。その責任を担うことに誇りを持ち、社員一人一人が高い意識で取り組んでいます」。危険を伴う品目を扱うため、安全と法令順守は常に最優先である。その上で新しい仕組みにも挑戦し、NRSは国内で初めて国際規格のISOタンクコンテナを米国から輸入・普及させ、日本の物流変革をけん引してきた。