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エコカー大戦争!

巨大市場・中国で今何が起きているのか?
トヨタ/レクサスの販売現場、
日産のデザイン開発最前線からリポート!

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第112回】 2012年5月10日
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北京北苑トヨタ汽車サービス社にて
――激化する値引き競争とラインナップの拡大

北京北苑トヨタの店舗。正面入口の目の前に「プリウス」を展示。売れ筋は「カローラ」と「RAV4」だ。  Photo by Kenji Momota

 北京市の北東部の朝陽区。開業から10年目となる、北京北苑トヨタ汽車サービス社。その店舗に入ると、真正面に3代目「プリウス」の姿が目立つ。だが、同社の昨年の販売実績は、「カローラ」が全販売台数の30%、「RAV4」が30%、そして一世代前のカローラである「カローラEX」が25%。中国市場では、売れ筋のC・Dセグメントセダンでこうした新旧車種の同時期販売が一般的な事業戦略だ。そして残り15%が、「クラウン」、「レイツ(日本のマークX)」、小型セダンの「ヴィオス」で、「プリウス」の販売台数は、ごくわずかだ。

 各種装備を含めた各モデルの展示車価格を見ると、「カローラ/1.8L GL-i」がCVT車で14万7800元(約192万円)、6速マニュアル車で13万7800元(約179万円)。これは北京の中級サラリーマンの年収に匹敵する金額だ。「RAV4/2.4L」が4速オートマティック車で23万9800元(約312万円)、5速マニュアル車が22万9800元(約299万円)。そして最上級車の「クラウン」が34万2300元(約445万円)である。

 そして、こうした各車展示で目立つのが、トヨタの販売本部が各ディーラー向けに実施しているインセンティブ(販売奨励金)に対する表記だ。「カローラ」では4000~5000元(約5万2000円~約6万5000円)、「RAV4」は5000~6000元(約6万5000円~約7万8000円)、そして「クラウン」が10000元(約13万円)となる。インセンティブの実施は「一汽トヨタとして今回が初めてだ」(同ディーラー関係者)という。

 さらに、北京市による買い替え補助金の「淘汰更新老旧机動車」が、2011年8月1日から2012年12月31日まで実施されている。これは新車購入後6~8年、または8年以上の乗用車、商用トラックが対象だ。補助金額は4段階あり、車輌の大きさ等によって決まる。「カローラ」、「RAV4」、「クラウン」とも2500~4500元(約3万2500円~約5万8500円)となる。

 これらに加えて、ディーラー独自の値引き交渉が可能だ。こうした奨励金や値引きを考慮すると、「カローラ」の場合、最大で新車価格の約1割引になる。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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