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田中秀征 政権ウォッチ

「控訴」で追い込まれた小沢一郎氏の正念場

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第132回】 2012年5月10日
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 民主党は、小沢一郎元代表の一審無罪判決を受けて、同氏の党員資格の停止の解除を決めた。だが翌9日、大方の予想に反して、検察官役の指定弁護士は、判決を不服として東京高裁に控訴する方針を発表した。

 この控訴に対しては、追加される新しい証拠の有無、一審判決の重み、そして検察審査会の議決による強制起訴の妥当性などについてかなりの異論がある。私も控訴を断念するのが妥当だと考えていた。

 指定弁護士は政治的影響については考慮していないという趣旨の発言をしているが、この控訴方針から、政治的臭いを感じる人は少なくないだろう。

控訴によって封じられた
小沢氏の“最後の切り札”

 さて、これで党員資格停止の解除が取り消されることはない。9日現在、そう輿石幹事長も明言している。

 しかし、無罪が確定しなかったことにより、小沢氏の政治活動はかなり限定されたものにならざるを得ない。

 まず、9月に予定されている民主党代表選に立候補することや、小沢新党の党首になることは事実上不可能になった。

 小沢氏はもともとトップに立つことに執念を燃やす人ではないが、それでも小沢グループからすると最後の切札になる可能性が閉ざされた政治的影響は大きいだろう。

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田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


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かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

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