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『ファンダメンタル投資の教科書』の著者・足立武志が教える すぐに役立つ株式投資の基礎知識
【第5回】 2012年5月21日
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足立武志 [公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー]

ファンダメンタルとテクニカルの融合
具体的方法は?

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20年以上増収増益を続けているサンドラッグや、割安株のワキタのチャートからわかる株の真実とは? 『株を買うなら最低限知っておきたいファンダメンタル投資の教科書』の著者による連載第5回目は、ファンダメンタル分析とテクニカル分析の融合についてお話します。

テクニカル分析はいらない?

 専門家の中には「テクニカル分析は不要だ」と個人投資家にアドバイスされる方も少なくありません。ファンダメンタル分析をしっかりと行えば、テクニカル分析は不要だというのです。はたして本当でしょうか。

 答えは半分正解、半分不正解です。

 たしかにプロの投資家には、テクニカル分析を使わずファンダメンタル分析のみで、銘柄選びや売り時・買い時の見極めをしている人たちが大勢います。でも個人投資家でそれを目指そうとするのは至難の業です。

 精度の高いファンダメンタル分析を行うには、銘柄それぞれにつき、決算書の分析のみならず以下のような点を検討していかなければなりません。

・経営者の資質および経営理念・経営方針
(突然の不祥事や法令違反、経営者の暴走などのリスクをチェック)

・将来の成長性
(会社予想を鵜呑みにするのではなく自ら検討する)

・その企業の強み
(他社には真似できない独自の技術力、製品開発力、優秀な人材はあるか?)

・価格競争力
(高価格でも売れるような付加価値を有する商品を提供できているか?)

・参入障壁
(他社が容易に参入できる場合、競争激化により収益力低下の怖れあり)

・上記を加味した妥当株価と現在の株価の比較
(自身で妥当株価を計算し、株価が十分割安であれば投資対象とする)

 こうしたことを調べるには、会社のホームページをくまなく見たり、会社説明会に参加したり、会社に質問したり、店舗があればそれを見て回ったりしなければなりません。業界全体についての勉強も必要です。

 筆者の周りには、このような精度の高いファンダメンタル分析を行っている個人投資家の方もいますが、知識・能力の面からも、銘柄選びにさける時間の面からも、筆者はその方に到底かないません。

 ファンダメンタル分析の精度を高めるには、ここまでしなければならないのです。

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    足立武志 [公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー]

    公認会計士、税理士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)
    足立公認会計士事務所代表、株式会社マーケットチェッカー取締役。
    1975年神奈川生まれ。一橋大学商学部経営学科卒。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活動、セミナー講師などを通じ、個人投資家に対して真に必要・有益な知識や情報の提供に努めている。現在、楽天羞悪券にて資産運用のコラムを連載中。
    著書に『すぐにできる!らくらくネット投資」(高橋書店)、「それは失敗する株式投資です」「超実践・株価チャート使いこなし術」(ともに日本経済新聞出版社)、「はじめての人の決算書入門塾」(かんき出版)、「知識ゼロからの経営分析入門」(幻冬舎)などがある。


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