業界関係者の間で、Wii Uは200ドルから300ドル程度の値が付くと見られている。しかし、Wiiを発売した06年と異なり、今の時代では決して安くない。スマートフォンが普及し、無料もしくは数十ドル(数百円)のゲームアプリや、入口は無料のソーシャルゲームなどが多数出てきたためだ。

 値下げを迫られ、赤字の一因となった、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」同様の事態を招く可能性もある。

 もちろんWii Uに評価すべき点はある。例えば、ゲームパッドに液晶画面が付いたことで、テレビがなくてもゲームができる点。しかも、4人がゲームパッドを持ち寄り、異なる情報で同時に遊ぶことができる。このため従来のゲーム機では難しかった「鬼ごっこ」を対戦ゲームで楽しむような“新しい遊び方”も可能だ。

 ハードの発売と同時に、看板の『マリオ』を含めて23本のゲームの発売が予定されるなど、ソフト面でも力が入っている。

 それでも、株価を見るかぎり、Wii Uは響かなかった。任天堂が、売り上げ減→値下げ→赤字計上という、“負の循環”を脱するには、まだ時間を要しそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 大坪稚子)

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