ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

見逃された原発の金融リスク(中)
――グリーンピース エネルギー投資シニアアドバイザー ギョルギー・ダロス氏に聞く

井部正之 [ジャーナリスト]
2012年6月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

原発の金融リスクがいかにして見逃されてきていたのかについて、前回に引き続き、ギョルギー・ダロス氏のインタビューなどから迫りたい。前回の記事で、東京電力の2002年の不祥事をはじめ、金融リスクを示す多くの警告を格付け機関が見逃していたとダロス氏は指摘した。まずこのあたりをもう少し掘り下げたい。本当に格付け機関は原発のリスクやその警告について知っていたのか。ダロス氏に改めて聞いた。(ジャーナリスト 井部正之)

ギョルギー・ダロス/グリーンピース・インターナショナル エネルギー投資シニアアドバイザー。エコノミストでコンピュータープログラマーでもある。ハンガリーのIBMやシティバンクで勤務後、コンサルティング会社「ボストン・コンサルティング・グループ」で国際エネルギー事業(電機、天然ガス、石油)の業務を担当。その後、国連食糧計画(WFP)のシニアエコノミストとして3年間勤務し、2011年より現職。ハンガリー出身。

格付け機関は
東電不祥事を知っていた

 「もちろん私たちは彼らが何を知っていたかまではわかりませんが、少なくとも2002年の不祥事については知っていたはずです。またこういう格付け機関で働いているアナリストなどは、それぞれ担当している分野の専門家であるはずです。たとえば私はエンジニアではありませんが、コンサルタントとしてその業界に必要な基礎的な知識は持っていました。ですから彼らもある程度はわかっていたはずです」

 13日のセミナーでダロス氏が配布した資料には、2002年の東電不祥事が日本の英語媒体ばかりでなく、ロイター通信やニューヨーク・タイムス、ウォールストリート・ジャーナル、CNNでも大きく報じられていることが示されている。ダロス氏は続ける。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

井部正之 [ジャーナリスト]

地方紙カメラマン、業界誌記者を経て、2002年よりフリー。現在アジアプレス・インターナショナル所属。産業公害や環境汚染、ゴミ問題などを中心に取材している。


DOL特別レポート

内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポートおよび識者・専門家による特別寄稿。

「DOL特別レポート」

⇒バックナンバー一覧