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口紅は男に売り込め!―有名ブランド再生人の非常識な3原則―
【2回目】 2012年7月5日
著者・コラム紹介バックナンバー
高倉 豊 [前ウブロ・ジャパン代表取締役]

ライバルは見るな!
「日本撤退寸前」が、売上3倍になった理由

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人は一度知ってしまうと、なかなか忘れられないものです。
だからこそ、他とは違う独自のアイデアを生み出したいのであれば、「ライバルを見ない」ことが大事だと説く高倉氏。
連載第2回では、なぜライバルを見ずに、高級時計ブランド「ウブロ」を、日本撤退寸前から売上3倍にすることができたのか。その秘密に迫ります。

ライバルの動きは無視しなさい!

 他とは違う独自のアイデアを生み出したい。こう考えた時、まず気になるのは、競合ブランドの存在です。
  多くのビジネス本にも、「ライバルの戦略を分析せよ」という指南が書いてあると聞きます。同じ路線に向かうことをあらかじめ排除するためにも、ライバルの動きを知ることは非常に効率的だと感じる人も多いでしょう。

 でも、私はあえて「ライバルの動きは無視しなさい」と言いたい。人はいったん知ってしまうと、いくら自分では気にしないといっても、その情報を完全に忘れてしまうことはできません。

 たとえば、同僚のボーナス額が偶然分かったとします。彼のほうが自分より多かったら、そのことを気にするなと言っても無理な話。さらに、次の時期に自分のボーナス額がアップしていたとしても、「アイツはいくらもらったのかな?」と考えずにはいられないでしょう。

 ライバルの動きを見るのは、麻薬のようなものです。

  一度覗き見してしまうと、常に動向が気になって、見続けずにはいられなくなってしまう。そして、いくら違うことをしようと思っても、無意識のうちにライバルの成功談が脳裏に刻み込まれて、片隅から離れなくなってしまうのです。
  そうすると、思い切ったことをしようと考えても足かせとなり、思考に制限がかかってしまいます。

 私自身、「他メーカーと同じことをするのは、マーケッターとして恥だ」という強い思いを抱いてきましたが、もし他ブランドが華々しい成功を収めてい
るプロモーションを見てしまったら、完全にそのことを忘れて自由に案を練る自信はありません。

  どうしても、頭の中のどこかで比べてしまうでしょう。

  だからこそ、余計な先入観を排除し、既成概念に囚われることなくゼロから考えるために、意識的にライバルの情報をシャットアウトしてきたのです。

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高倉 豊(たかくら・ゆたか) [前ウブロ・ジャパン代表取締役]

1948年、兵庫県生まれ。自由学園男子最高学部を卒業後、1970年に博報堂に入社。入社5年目から、中東&欧州に計11年間に滞在。39歳で博報堂を退社。
翌年40歳の時、未経験業界の外資系高級化粧品メーカー、パルファム・ジバンシイの日本法人トップに抜擢される。以降、イヴ・サンローラン・パルファンやシスレーの日本法人、外資系高級時計メーカーのタグホイヤーやウブロの日本法人、計5社の外資トップを20年間務める。その間、次々と自社の業績を回復させ、「ブランド再生人」として業界で評判を呼ぶ。
輸入フレグランスの販売高で1994年に1位となった「プチサンボン」を 送り出し、ライトフレグランス市場をつくる。最後に就任したウブロでは、5年間で売上を3倍にし、憧れの時計ブランドへと成長させる。2011年6月末、ウブロ社長を辞任。現在は、ブランド再生アドバイザーとして活躍するかたわら、執筆・講演活動を行っている。本書が初の著書となる。


口紅は男に売り込め!―有名ブランド再生人の非常識な3原則―

たとえば、口紅の色数が少なく、広告予算もなく、スタッフも4人という状態で、「売ってこい!」と上司に言われたらどうしますか? 本連載の著者、高倉氏が考えたのは、「ネーム入り口紅を、女性へのギフトとして男性に売る」という戦略でした。結果は大成功! ブランド名を一気に知らしめるヒット商品になりました。どんなに厳しい条件の中でも解決策を探すために、高倉氏が実践してきた3つの考え方を、本連載では紹介します。

「口紅は男に売り込め!―有名ブランド再生人の非常識な3原則―」

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