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「引きこもり」するオトナたち

今話題の「フューチャーセンター」が引きこもり界に
多様な人々との対話で引きこもる社会は変えられるか

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第114回】

 これも時代の空気なのだろう。

 外では、毎週金曜日の夜、恒例行事のように首相官邸前でデモが繰り広げられている。

 その一方で、静かに広がりつつあるのが、対話ブーム。例えば、日本で最近、企業を中心に注目され始めているのが、「フューチャーセンター」(FC)と呼ばれる「創造的な対話の空間」をつくる動きだ。

 フューチャーセンターとは元々、北欧のスウェーデンで生まれた概念。既存の縦割り組織を越えて、企業や行政、専門家、一般市民などの多様な人たちが一堂に集まり、対話を行う。そして、皆が対等に当事者意識を持ちながら関係性を築いていき、複雑な社会的課題の解決や、アイデアの創造に挑戦するための場だ。

 誰もが参加できて、未来に関係しそうなステークホルダーを巻き込みながら、社会の変革を目指していることが特徴でもある。

 引きこもり問題についてのフューチャーセンターも、最近、神戸と東京で次々に立ち上がった。

 きっかけは、驚いたことに、筆者にある。フューチャーセンターの話をちょっとしたら、突然、引きこもり状態の当事者たちが動き出したのだ。

あらゆる立場の人々が参加する
神戸で始まった「引きこもり問題FC」とは

 「何か、新しい方法を探してたんですよね」

 こう明かすのは、6月9日、神戸市の「KIITO/きいと クリエイティブスペース」で開催した「ひきこもり問題FC in 神戸」のディレクターで、NPO法人「グローバル・シップス こうべ」 代表の森下徹さん(44歳)。

 「それまで行き詰まっていたというか、現状を打破できない感じがずっとありました。そんな、このまま行ったらダメだ、というとき、たまたまFCの話を聞いて、ベストな方向に思えたんです」

 この日の会場は、ポートアイランド近くにある高層ビルの26階。簡易な仕切りしかない、開放的なスペースで、窓からは神戸の美しい街並みも眺望できる。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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