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出口治明の提言:日本の優先順位

政府の「日本再生戦略(案)」は、なぜ不人気なのか

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第56回】 2012年7月24日
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 政府は7月11日、国家戦略会議を開いて、「日本再生戦略(案)」を取りまとめた。これは、2020年までのわが国の進むべき道を明らかにしたもので、11の成長戦略と38の重点施策が明示され、各戦略毎に改革工程表が付けられている。いずれ、閣議決定がなされる予定だ。

 しかし、このように重要な戦略の割には、メディアの取り扱いは、今までのところ、冷淡であって、一向に議論が盛り上がる気配が感じられない。日本再生戦略(案)は、なぜ不人気なのだろうか。

現状認識は概ね正しい

 日本再生戦略(案)は、次のように全体で5つのパートから構成されている。

 総論
  震災・原発事故からの復活
  デフレ脱却と中長期的な経済財政運営
  日本再生のための具体策
  戦略の継続的な実効性の確保~本格的なPDCAサイクルによる戦略実現~

 まず、I.総論、では、「わが国が直面する現状・課題」について述べられているが、その順序は、少子高齢化、わが国経済のグローバル化への対応の遅れ(≒競争力の低下)、財政状況の悪化等々であり、これは、わが国の現状認識としては、概ね正しいのではないだろうか。

 そして、以上の3点を基因として、厳しい経済状況が長引く中で、格差問題に対する懸念が高まり、かつてわが国の経済・社会の基盤を支えていた分厚い中間層が縮小し始めており、社会に閉鎖感が生まれていると続け、キャッチアップ型の国づくりから脱皮し、世界のフロントランナーとして課題解決先進国となるべきだ、と結論付けている。こうしたロジックは、広く市民にも受け入れられるのではないか。

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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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