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ボーダレスに生きる日本人起業家の 人生が動きだす、世界の眺めかた
【第2回】 2012年8月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
窪田良(アキュセラ会長・社長兼CEO)

自宅地下室から、
平均成功確率3万分の1に賭けた男(2)
「いいね!」の一言が、イノベーションを育てる

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「エンカレッジメント」が極端に不足している

 ――夢を持つ人は、なんて美しいんだろう。

 若い人と話していると、そう感じることがたびたびある。

 日頃より、僕は若い人とよく話をする。それは、僕という人間が元々人の年齢をまったく気にかけないから、どんな年齢の人とも(時には小学生とだって!)自然に話が通じてしまうのもあるけれど、若い人は、若い人にしか考えられないことを考えているからおもしろい。

 東京に来ることがあると、僕は大学の医学部や薬学部の学生たちと話す。僕が今、シアトルを拠点に取り組んでいる新薬開発の現状や、その分野の最先端のニュースについて話すと、学生たちは身を乗り出すようにして聞いているし、質問下手と言われる日本人とは思えないほど、どんどん質問をぶつけてくる。

 そうなると、僕も嬉しくてしかたがない。日本では、最近の若い人は覇気がないとか、保守的になっているとか言われるけれど、少なくとも僕の話を聞きに来る学生たちを見ている限り、とても信じられない。

 そればかりではない。少なからぬ数の学生が自分なりの夢を持っている。難病に効く新薬を開発したいという学生もいるし、なかには、基礎医薬品もなかなか手に入らないアフリカやアジアの僻地へ飛び出していって、その普及や流通を手助けしたいという学生もいる。それぞれにいろんな夢があって、僕は夢を持つ人に会うたび自分まで楽しくなる。

 でも、残念なことに、夢のために実際に一歩を踏み出す人は多くない。学生たちも今、自分の抱いている夢と、それをどうやって実現していくかという問題をうまく結びつけることができないようだ。また、実現するところまでモチベーションを保てない学生も多いと感じる。なぜなのか。

 思うに、その原因ははっきりしている。日本には、新しいことをはじめようとする人に対するエンカレッジメント(Encouragement)が、極端に不足しているからだ。

 「エンカレッジメント」とは、要するに「勇気を与えること」だ。何か新しいこと、何か人と違うことをやろうとしている人に対して、「おもしろいね」「いいね!」と言葉や態度に出して肯定し、激励する。それが、ここで言うエンカレッジメントだ。

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国境にとらわれることなく自由に、ボーダレスに活躍する日本人起業家たちのメッセージを隔週でお届けします。世界をどう眺めれば、人生は面白くなるのか、毎日がワクワクするのか、大胆な人生を歩んできた方々にそれぞれの人生を振り返ってもらいながら、日本の若者に向けてメッセージを送っていただきます。

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