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旭医師の“横串”診療 気になる症状を多方面から診察する

医者も人間です……筆者の尿管結石経験談から
予防法と痛みに襲われたときの対処法を考える

旭 伸一 [医学博士 日比谷公園クリニック院長]
【第6回・最終回】

縁石に座り込んでうめいた
尿管結石の焼けるような痛み

 医者も人間。今回は筆者が尿管結石になったときのストーリーを基に、その予防法と症状が出たときの対処法をお伝えしようと思います。

 あれは2011年の9月のことでした。仕事から自宅に帰ろうとしたときに、急に上腹部に違和感が走りました。「うっ」と息が詰まるような痛みに、何か悪いものでも食べたのかと思いましたが、その日、生ものを食べたわけでもありませんでした。

 便秘のような気もしたのですが、それにしては痛みが強い。職場を出て、エレベーターに乗って地上に出るころには、痛みはみぞおちから腹部全体に広がっていました。その痛みは、まるで誰かが太陽を腹の中に押し込んだのではないかというような、焼ける痛みになっていました。

 駅に向かって歩いていくのですが、痛みの強さと質から、これは尋常ではないと考え始めました。そのときは、すでに呼吸がほとんどできないくらいになり、意識もだんだんと遠のいてくるのが分かりました。

 「いったい何だ、何なんだ」とつぶやきながら歩いていました。しかし、もう歩けないと立ち止まり、駅前の銀行の縁石に座り込み、腹を抱えました。額から冷や汗がしたたり落ち、声にならないうめき声を出していたはずです。

 「もしかして心筋梗塞ではないか――」。一瞬、頭をよぎりました。朦朧とする意識のなかで、「確か、心筋梗塞の中でも右冠状動脈がやられて、下壁梗塞になると腹痛になる」と、もう1人の冷静な自分が、痛みに必死に耐える自分に話しかけてきました。そして、「右冠状動脈からは房室結節に動脈が出ているので、不整脈を起こしていたら、オレの人生はもう終わりだ」などと考えていました。

 そこで、脈を自分でとってみることにしました。しかし、脈の乱れはないし、血圧が下がっているとも思えませんでした。とりあえず、すぐに死に至ることはないなと、と銀行の縁石に座りながら考えました。そうして、ようやく「これは尿管結石だろう」と考え始めました。以前に救急室でよくみかけていました。まさか自分がこのようなことになるとは思いもよりませんでした。

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旭 伸一 [医学博士 日比谷公園クリニック院長]

1963年福井県生まれ。1989年自治医科大学卒業。10年間は福井県立病院・県内診療所にて地域医療に従事。2007年喫煙と飲酒の健康影響を研究し医学博士取得。日比谷公会堂地下に日比谷公園クリニックを立ち上げ第一線で検診・総合診療を幅広く実践している。地域に溶け込む全人的医療こそが早期発見・確実治療の原動力だと考えている。日本医師会認定産業医、日本内科学会認定内科医。


旭医師の“横串”診療 気になる症状を多方面から診察する

めまぐるしく変化するビジネスの現場で、日々格闘するビジネスパーソンのみなさん!良い仕事をするにも、家族と幸せな生活を送るにも、とにかくカラダが資本です。健康な体があってこそ、充実した生活を送れるものです。忙しい毎日を送るビジネスパーソン向けに、内科や循環器科などの「科」にとらわれず横串で、健康へのヒントと何気ないカラダの症状をウェブ上で診断します。診断するのは医学博士で日比谷公園クリニック院長として活躍する旭伸一医師。やさしい言葉で分かりやすく解説します。

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