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旭医師の“横串”診療 気になる症状を多方面から診察する

具合悪いけど疾患ナシってどういうこと!?
俗に言う「自律神経失調症」の正体とは

旭 伸一 [医学博士 日比谷公園クリニック院長]
【第2回】

通俗的で便利な
自律神経失調症

 「自律神経失調症」は、よく耳にする病名です。読者の皆さんも一度や二度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

 ところが、その定義ははっきりしていません。そもそも、医師が患者に対して使ってよい言葉なのかどうかもわからないほど、曖昧なものなのです。実際に、「自律神経失調症」と診断されて、いろいろと検査を受けても、原因がわからないことが多々あります。

 誤解を恐れずに言えば、医師にとって、この病名はものすごく“便利”なものです。患者の病状を科学的に説明できないとき、この“便利”な「自律神経失調症」と診断すれば、“逃げる”ことができます。診断を受け、検査を受けた患者も、「大きな病気でなければいい。自律神経失調症なら聞いたことがある」と、納得いかないけれど、受け入れてしまいます。医師と患者の「暗黙の了解」というか、コミュニケーションの一つとして、通俗的に使われているのでしょう。

 とは言うものの、この曖昧な自律神経失調症について、それぞれの医師は頭の中では、それぞれの概念を持っています。今回は、私自身が持つ概念を紹介してみましょう。

精密検査の末に
「問題ありません」?!

 自律神経失調症と診断される症状は不眠、気力の低下、集中できない、食欲の変化、胃腸症状など多彩です。その日の体調により、症状が強かったり弱かったりします。

 医師に相談すると、だいたいの場合、検査をすすめられます。血液検査から始まり尿検査、胃カメラ、腹部エコー検査、レントゲン検査など多岐にわたります。挙句の果てにはCT検査やMRI検査まで受けさせられることもあります。

 しかし、そこまで検査したにもかかわらず、医師からは「医学的に問題が見つかりませんから、これ以上検査は必要ないですし、治療もできません」と、素っ気ない言葉が返ってくるのが普通です。

 「症状はいろいろあるのに、これだけ検査を受けさせておいて、何にもないってことはないでしょう」。多くの患者さんがそう思うはずです。実際にそうおっしゃる方もいらっしゃいますし、気持ちもよくわかります。症状が強いほど、また、いろいろ症状がある方ほど、「医学的に問題なし」「治療の必要なし」という医師の言葉は受け入れがたいものです。

 では、いったい、自律神経失調症とは何なのでしょうか。

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旭 伸一 [医学博士 日比谷公園クリニック院長]

1963年福井県生まれ。1989年自治医科大学卒業。10年間は福井県立病院・県内診療所にて地域医療に従事。2007年喫煙と飲酒の健康影響を研究し医学博士取得。日比谷公会堂地下に日比谷公園クリニックを立ち上げ第一線で検診・総合診療を幅広く実践している。地域に溶け込む全人的医療こそが早期発見・確実治療の原動力だと考えている。日本医師会認定産業医、日本内科学会認定内科医。


旭医師の“横串”診療 気になる症状を多方面から診察する

めまぐるしく変化するビジネスの現場で、日々格闘するビジネスパーソンのみなさん!良い仕事をするにも、家族と幸せな生活を送るにも、とにかくカラダが資本です。健康な体があってこそ、充実した生活を送れるものです。忙しい毎日を送るビジネスパーソン向けに、内科や循環器科などの「科」にとらわれず横串で、健康へのヒントと何気ないカラダの症状をウェブ上で診断します。診断するのは医学博士で日比谷公園クリニック院長として活躍する旭伸一医師。やさしい言葉で分かりやすく解説します。

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