“三平女子”の理想も高望みに?
「結婚とお金」の憂鬱な現実

 結婚には愛が必要だが、お金も必要だ。先立つものがなければ、せっかく育んだ愛が冷めてしまうこともあろう。ということで、今回のテーマは「結婚とお金」である。

 理想の結婚を考えるときに話題に上がるのが、相手の年収だ。結婚相手紹介サービス「ノッツェ」を運営する結婚情報センターの調査によると、結婚の条件として「三高」(高収入・高身長・高学歴)を求めている女性は19.1%。一方で「三平」(平均的な年収・平凡な外見・平穏な性格)は72.8%だった。

 不況や晩婚化の影響か、この結果を見る限りは一時期より高望みする女性が少なくなったように思える。

 ただ、同じ調査結果を詳しく見てみると、理想と現実が大きくかけ離れていることがわかる。というのも、「三平」との回答が多かった女性に「希望年収」を聞くと、平均で682.6万円。しかしそれに対して、民間企業に勤める男性の平均給与は507.4万円(国税庁調べ)というのが現実なのである。

 あえてもう一度言うが、三平とは「平均的な年収」などを求めることだ。しかし、女性が男性に希望する年収と、現実の「平均的な年収」との間には、180万円近い格差がある。全くもって、三平とはほど遠い理想像だと言える。

 なぜ、このような事態に陥ってしまっているのか。

 原因を考える前に、結婚情報センターが調べた「女性が男性に希望する年収」と、国税庁調べによる実際の平均年収を年代別に見比べたデータを、次ページからチェックしていこう。相手の年収は年齢によっても変わってくるため、参考までに「女性が許容できる年の差」も併記している。