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太陽光発電新買い取り制度
順調な普及にはさらに課題も

週刊ダイヤモンド編集部
2009年10月7日
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 太陽光発電システムの余剰電力を電力会社が通常の2倍の価格で買い取る新制度が11月に前倒しされて始まる。国、自治体の補助金と併せて活用すれば、投資回収期間が大幅に短縮される。国内の太陽光発電市場は補助金の打ち切りなどで、ここ数年停滞していただけに、新制度に注目が集まっている。

 太陽光発電は、二酸化炭素の排出を抑えることができ、エネルギーの多様化にもつながる。今年1月から国の補助金が3年ぶりに復活したことで、国内の4~6月の太陽光発電システム出荷額は前年同期比で約1.8倍に急拡大した。さらに11月からは新買い取り制度が始まる。買い取り価格は現在の約2倍である1キロワット時当たり48円に引き上げられる。これに伴って投資コストの回収期間も従来の半分の10年程度に短縮される。採算性の向上で、普及が一気に進みそうだ。

 実際、経済産業省には毎日、数十件の問い合わせの電話が殺到。消費者や販売業者向けに開催する説明会も人気で、埼玉県、福岡県など一部の会場は早々に定員に達した。ついこのあいだまで、停滞していたことを考えると隔世の感がある。

 これを当て込み、住宅メーカーや家電量販店は販売体制を強化。ミサワホームは1月から戸建て住宅の施主向けに3キロワット製品を相場の半額以下の70万円で販売。受注ペースは昨年度の3倍以上だ。「現場では新制度導入への質問が多く、住宅購入者の関心は高い」(ミサワホーム)と期待する。

 積水ハウスも1キロワット当たり13万円割り引く制度を導入し、2倍のペースで販売を伸ばしているという。また従来は取り扱いが少なかったヤマダ電機、コジマなどの家電量販店も、チャンスとばかりに取扱店舗を拡大している。

 政府の普及目標は、2020年度に、05年度比で20倍の2800万キロワットという高い数字。販売体制は着々と整いつつあるだけに、どこまで早急にシステム価格を下げられるかが普及のカギとなる。3~5年でシステム価格を半分にするのが目標だという。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 野口達也)

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