ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
業界別 半年先の景気を読む

「安くて質が良い」が当たり前!
不景気でも爆発的に売れる価格とは

菅原祥公 [船井総合研究所マーケティング推進室 室長]
【第8回】 2010年2月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 大きな流れでいうと、日本の景気動向は2012年前後まで不景気の循環に入っていることを、前回の私の記事でお伝えいたしました。今回は、その2012年前後の経営におけるポイントを再度ふりかえっておきましょう。

 

 今後、この図に対応しながら、1つ1つの戦略に関して、具体的事例を踏まえてご説明していきたいと思います。

【価格戦略のポイント】
好景気の60~80%の価格帯が売れる

 過去の不景気の分析を通して、法則化されていることがあります。その大きな1つの項目が「売れ筋価格」についての考え方です。

 価格戦略を考えていく上で重要な観点は、買う側となるお客様の「心理状態」と「フトコロ具合」です。まず、不景気の状況では、残業が少なくなり、賞与も少ないため、世帯の年収が確実に下がります。当然、失業率も上昇傾向にあります。このため、実質的に消費にまわるお金が減るという現象が当然起こります。不景気ですから当たり前ですね。

 しかし、ここでポイントとなるのが、人間の心理です。人間は、1度経験した生活のレベルを落とすということがなかなかできないものです。景気は循環していますので、その前の景気が良い時には、色々な面で消費にお金がまわり、生活レベルも向上します。これが不景気になったとしても、過去、経験したレベルの生活は、極力落としたくないという心理が働くことは、納得いただけるのではないでしょうか。

 しかし、実際に使えるお金は確実に減ります。皆様の中でも、今回の不景気で奥様との話し合いにより、小遣いを減額された方も多いのではないでしょうか?

 そのために不景気に爆発的に売れる価格帯があります。それが、品質は下げずに価格を好景気時の60~80%に落としたものです。

“ビール”売れ筋価格の変遷

 まず、サラリーマンの愛用商品、ビールについてみてみます。

 ここで思い出してほしいことは、「人間、生活レベルはあまり落としたくない」という原則です。そのため、不景気だから、家でお酒を飲む量を減らすということはしたくありません。かえって増加するくらいです。ここで価格に明確な変化が現れます。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

菅原 祥公 [船井総合研究所マーケティング推進室 室長]

1991年株式会社船井総合研究所入社。現在、マーケティング推進室室長 兼 第四経営支援部部長。
事業の方向性転換、新規事業の立上げなど、企業を新しい方向に導くためにマーケティングからマネジメントにいたるトータルでの事業計画構築及びその現場での展開を得意としている。近年では、不採算に陥った企業の事業再生やM&A先の企業バリューアップなどを現場で実践している。
著書に「最新ビジネスデューデリジェンスがよく分かる本」、「中期経営計画がよく分かる本」、「経営の極意」(共著)、などがある。

戦略コンサルティンググループ サイト
経営企画室.com~経営幹部の”改革実行力”を強化するビジネス情報サイト~


業界別 半年先の景気を読む

不透明な経済状況が続き、半年先の景気を読むことさえ難しい日本経済。この連載では、様々な業界やテーマで活躍する船井総研の専門コンサルタントが、業界別に分析し、半年先の景況感を予測していきます。

「業界別 半年先の景気を読む」

⇒バックナンバー一覧