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「ネットの底なしの可能性に魅せられて」(Evernote・上野美香)――元MS日本法人会長古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第3回】 2012年9月27日
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心理学の統計処理で出会ったコンピューターに魅了され

古川:自分から積極的に聞いてみる、手を挙げるという姿勢は素晴らしいよね。少し過去の話になるけれど、大学で心理学を学んでいたと伺っているけれど、心理学を学ぼうと思ったきっかけは何だったのだろう。

上野:高校のときにバレーボールを観るのが好きで、実業団や大学生の試合をいろいろ見ていました。当時は選手全員がアマチュアで、仕事をしながらバレーボールをするというのが普通でした。アマチュアスポーツをする選手たちのメンタルなサポートができないかと思い、早稲田大学の人間科学部が臨床心理士の資格も取れるということで、そこに入学しました。

 臨床心理学を学んでいくうちに、その奥深さや、人の心と対峙するときに求められる器の深さや大きさを思い知りました。担当の教授が臨床心理学の大家で、「人を受け入れるとはどういうことか」という話をされたときに、もしかしたら自分にはそこまでの心理的な器がまだないかもしれないとも思いました。

 ただ、そのときに研究室にあった、統計処理用のコンピューターに興味を持ったのです。心理学は統計の学問です。必ず大量の実験・調査データをコンピューターで解析処理して、それをもとに論文を書きます。コンピューターでできること、それを使って日常生活や仕事、学問がとても面白く楽しいものになるのではないかという可能性を強く感じました。それが人生の分岐点かもしれません。

 1年後に就職活動を始めるのですが、コンピューターが面白い、それならばシステムエンジニアという職種があると知り、採用試験を受けてみることにしました。5、6年して同じ会社にいるかわからないし、仕事を辞めても手に職がつくので何かしらできるかなという思いもありました。

古川:学生時代にプログラミングの授業は受けたことがあったのでしょうか。

上野:情報処理の授業があって、BASICですが簡単なプログラムを書きました。20行くらいのプログラムでも結果が正しく出力されると、やはり嬉しかったです。

古川:実際にSEとして働いたときには、何人くらいの規模でどんなプロジェクトに関わりをもったのかな。

上野:IBMの子会社だったので、半年という比較的長い期間の研修をIBMで受けた後には、数人のチームで大企業の社内システムの構築を担当していました。先輩が2人いて、プロジェクトマネジャーがいて、自分がいて、あとは外部委託のプログラマーが何人かいて、といった感じです。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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