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女性社員のトリセツ
【第9回】 2009年12月1日
著者・コラム紹介バックナンバー
前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

「だから女はダメなんだ、って思われたくない!」
肩に力の入った女性管理職への接し方

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相談相手になりきれない上司
孤独感から肩に力の入る女性部下

 「優秀な男性部下が相手だと、女性上司だからダメなんだと思われたくなくて、何でもかんでも自分で判断や指示をしなくてはと、頑張りすぎていました。本当は、融資業務の経験が少ないので、融資畑を歩いてきた部下にもっと頼れば良かったんですけどね」

 とあるセミナーで出会った金融機関の女性支店長が、管理職になりたての頃を振り返り、こんな風に語っていました。

 男性であればじっくりと経験を積ませるところを、女性活用を急ぐ企業が、転勤をなくした管理職ポストを作ったり、経験していない職務について短期間で研修を行ったりして急成長させようとしているという背景もあり、「女性だから管理職になれた」と思われたくないと、必要以上に肩に力が入ってしまうのでしょう。「自分がロールモデルになっている」「後輩の女性たちの命運も自分が握っている」といった自負も、励みになる一方で、負担にもなっているようです。

 上にいくほど相談相手が少なくなり、孤独になるという点では、男性も女性も同じです。ただ、男性の場合には、身近に何人もの同性の管理職がいますし、会社の枠を外せば管理職・経営者セミナーや勉強会など、立場を同じくする男性中心のネットワークが存在します。

 しかし、女性管理職にはこの「相談相手」がいないのです。ただでさえ長く勤務している女性が少ないのに加え、管理職にまで昇進している女性は自分が初めて、という状況も珍しくないからです。さらに、横並び意識の強い同僚女性から「何であの人だけが」と妬まれたかと思えば、同僚男性には「女はいいよな」とやっかまれ、頼みの上司からは「女性のことはよくわからない」と腫れ物に触るように扱われ、「女性管理職ゆえの孤独」をいやというほど味わっています。

 新聞の悩み相談コーナーに、そんな彼女たちの孤独感がヒシヒシと伝わってくる記事を見つけました。相談者は、会社で部長職にあるという40代の女性。仕事はやりがいがあって何ひとつ不満はないが、同僚の男性から飲みに誘われることがなくなった。彼らに誘われて一緒に飲みに行く、若手の女性社員たちがうらやましい……と言うのです。

 女性だから管理職になれたと思われたくない、孤独で相談相手がいない、あとに続く女性たちのために自分が頑張らねばならない……。こうしたさまざまなプレッシャーから、「弱みを見せるとナメられる」「女は公私のケジメがないと言われないよう、部下とのあいだに境界線を引かなくては」と、管理職になりたての女性は肩に力が入ってしまうのです。

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前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

株式会社FeelWorks代表取締役、青山学院大学兼任講師。
1966年兵庫県明石市生まれ。大阪府立大学経済学部、早稲田大学ビジネススクール・マーケティング専攻卒業。株式会社リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」等の編集長を歴任後、多様な働く人の価値観に精通した知見を活かし、2008年に株式会社FeelWorks設立。コミュニケーション循環を良くすることで温かい絆を育み組織の体質を変えていく「コミュニケーション・サイクル理論」(CC理論)を構築。「絆」と「希望」作りによる人材育成というユニークなコンセプトで話題を集め、『上司力研修』『キャリアコンパス』『Feelリーダーシップ』など独自プログラム、人間味溢れる講師育成にも力を注ぎ、多くの企業で好評を博している。
その親しみやすい人柄にファンも多く、人を育て組織を活かす「上司力」提唱の第一人者として自ら年間100本超のセミナーもこなす傍ら、テレビコメンテーター、コラム連載などでも活躍中。現場視点のダイバーシティマネジメント、リーダーシップ開発、キャリア論に定評がある。
主な著書に『若手社員が化ける会議のしかけ』(青春出版社)、『女性社員のトリセツ』『上司力トレーニング』 (共にダイヤモンド社)、『勉強会に1万円払うなら、上司と3回飲みなさい』(光文社)、『はじめての上司道』(アニモ出版)、『頭痛のタネは新入社員』(新潮社)、『組織「再起動」プログラム』(ビジネス社)など多数。2011年度から青山学院大学で「キャリアデザイン特別講座」の教鞭もとる。

ブログ 「前川孝雄の“はたらく論”」 http://ameblo.jp/feelworks-maekawa/
ツイッターアカウント @feelworks

 


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男性管理職にとって悩みのタネは女性社員。こんなに気遣っているのに、どこかしっくりこないのはなぜ? 女性社員の本音と上手なつき合い方を解説していく。

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