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【長野県】勉強好きで理屈っぽいが県歌を歌えば心は一つ

都道府県データ:Vol.32

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第32回】 2010年3月15日
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 県民性にも数々あるが、それだけで1冊の本が書ける県となると、そう多くはない。だが、長野県はその最右翼と言っていいだろう。現に筆者もかつて『不思議の国の信州人』という本を上梓したことがある。手前味噌になっていささか面映ゆいのだが、これがまた大いに売れた。そう、長野県人は大の読書好きなのだ。

 その昔、長野県では畑仕事の合間に、女性が雑誌「世界」を読んでいる、などという話があったほどである。私自身見たことがないので、真偽のほどは定かではないが、それほど勉強が好きということなのだろう。そのため昔から教育には非常に熱心で、信濃教育会という教師の団体が組織され、独自の教科書まで編んでいた時期もある。

 勉強好きはそれこそ老若男女を問わない。長野県人にはとかく理屈っぽいところがある。時として理に走り過ぎるきらいもあるようだが、議論で打ち負かすのはやはり難しそうだ。これがビジネスの現場ならともかく、ネオン街で繰り広げられることも少なくないと聞く。仕事のウサを晴らしに行ったお客にしてみれば、ママさんから理詰めで説教されたりしてはたまったものではなかろう。

松本エリアと長野エリア
対抗意識の強さは並大抵ではない!

 もう一つ、長野県に出向いたとき注意しなくてはならないのは、北信と南信との違いである。江戸時代、10を超える小藩に分かれていた長野県は、それぞれが独自の風土をはぐくんできた。大別するとそれは北と南に分かれるのだが、南の代表・松本エリアの、長野エリア(北信の中心地)への対抗意識の強さは並大抵ではない。

 明治維新後の廃藩置県で「長野県」が設けられたとき、どちらに県庁を置くかで猛烈な争いが繰り広げられたことがある。結局、長野市に決まったのだが、松本市の人たちには、そのときの恨みというか悔しさが今なお根強く残っているといわれる。

 そうした過去を忘れようということで、「信濃の国」と題する県歌がつくられた。この歌は今でも、幼稚園から高校まで広く歌われている。長野県人なら誰でも、6番まであるこの歌をソラで歌えるというのは本当だ。披露してくれるようリクエストすると、大喜び間違いなしである。


◆長野県データ◆県庁所在地:長野市/県知事:村井仁/人口:215万8549人(H22年)/面積:1万3562平方キロメートル/農業産出額:2307億円(H19年)/県の木:白樺/県の花:リンドウ/県の鳥:雷鳥

データはすべて、記事発表当時のものです

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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