秋になると、結婚式に出席するために着飾った数多くの人がホテルやブライダル施設で見受けられるようになります。2012年は「震災で『絆』が深まり、結婚する人が増える」などと指摘されましたが、実際には劇的に増えたわけではないと言われています。それでも年間約70万組のカップルが誕生するなかで、2人が意外にも頭を痛めるのが披露宴等に呼ぶ招待客の選定です。
最近は家族、友人などの身内を大事にして、職場の同僚を呼ばないケースが増えてきています。ただ、上司や同僚を披露宴に呼ばなかったことで、その後の人間関係に問題が生じたと頭を抱える人も少なくありません。では、どうしたら本人も周囲も満足できる披露宴を開くことができるのでしょうか。
プロポーズから半年後に結婚へ!
急きょ披露宴の準備をすることになり…
食品専門商社で渉外としてお客様まわりをしているDさん(25歳)には、学生時代からつきあっている彼女がいます。その彼女に今年の春にプロポーズをすると、うれしいことに「こんな私でよければ」と、彼女は快諾をしてくれました。
そこで、せっかちなタイプのDさんは早速、夏休みに彼女の両親に会い、
「お嬢さんをください」
と頭を下げて、結婚の了承を取りました。すると彼女の両親も意外とせっかちで、
「ならば、披露宴は今年の秋にはした方がいい」
と、急かしてきました。ただ、めでたい話でもあるので、Dさんは彼女と結婚情報誌を買って、早速披露宴のダンドリを勉強し始めました。すると、披露宴までの準備期間は半年以上かかるのが一般的であることがわかりました。どうしよう、ならば披露宴は来春にしようかと時期の変更を彼女に提案しようとした時でした。
「実は、できちゃったの…」
なんと、彼女から驚きの一声が返ってきたのです。2人の子どもは、来春には誕生することが発覚。ならば、秋に何とか披露宴を行わなければ…と、Dさんと彼女は準備のために週末の時間をすべて使う決意をし、動き始めました。
さて、ゼクシィの「結婚トレンド調査2011」によると、披露宴に挙式、2次会を含めてカップルが使う費用の平均額は、約350万円。ここ5年で約45万円増えており、増加傾向にあるといいます。これは会場の装飾などに加えて、ドレスや演出に対してコストをかける傾向があるためのようです。