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混乱残る内部被ばく検査体制
求められる検査装置の規格作り

週刊ダイヤモンド編集部
2012年10月22日
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 東京電力福島第一原子力発電所事故後、福島県内の自治体、病院などで住民の内部被ばく状況の検査体制が整備されつつある。

 自治体などで内部被ばく検査用の装置の購入や運用が行われているほか、地域の病院やNPOなどでも、自主的に検査機器を購入し、検査を求める住民の要求に応える動きが出てきている。

 通常、人体の内部被ばくの測定にはホールボディカウンター(WBC)という装置が使われる。これは、更衣をした上で周囲を鉛の板で遮蔽した機械の中に一定時間立つなどして測定するものだ。

 原発事故前は、放射線を取り扱う施設や原発作業者の健康管理のために少ない台数があるのみだったが、事故を契機に福島を中心に大量に導入された。

 そうした中、憂慮すべき事態が発生している。本来、内部被ばくを測る用途でない機械が内部被ばく検査用として購入され、検査に使われようとしているのだ。 

 問題の装置は、郡山市の医療生協桑野協立病院に納入されたもの。空港でのセキュリティチェックのカウンターと同様の形状で、ゲートの下に30秒留まるだけで内部被ばくが測れるとうたっている。日本で初めて導入された新技術として地元紙やテレビニュースでも大きく取り上げられた。

 「体内・体表面に関わらず、人体のγ線による被曝状況をスクリーニングする道具として導入した」と病院ではコメントしているが、販売元である米国のミリオンテクノロジーズ社は、「あくまでも放射線線源が体表面についていないかをチェックするための装置で、内部被ばくの検査には使えない」と否定する。

 さらに、この装置がメーカー側の出荷価格より3倍以上高い2000万円という価格で病院に売られていたこともわかった。

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