めまいに関する食事のチェックポイント2つ

 そして、思い出すことができたら、食事内容をチェック。めまいに関してセルフチェックすべきポイントは「鉄をちゃんと取れているか」「血糖値が大きく変化するような食べ方をしていないか」の二点です。

(1)鉄をちゃんと取れているか

 まず「鉄をちゃんと取れているか」。鉄を多く含む食材には、牛の赤身、レバー、カツオ、マグロ、アサリなどがありますが、「週に1回も取っていない!」という方も少なくないと思います。ほうれん草やひじきなども鉄の多い食材としてよく知られていますが、植物性食品に含まれる鉄は、動物性食品に含まれる鉄よりも吸収率が低いという特徴があります。そのため、野菜多めの食生活で体に良いものをちゃんと食べているつもりなのに、鉄欠乏性貧血を起こす、ということがあるのです。でも、それが理由でめまいが起きていたとしたら、もったいない!

 植物性食品から鉄を取ろうとするなら、たまにほうれん草を食べるよりも、納豆のように毎日食べやすい食材で頻度を上げるのも一案です。それでも、先述の鉄を多く含む動物性食品を選択する心がけはどうしても必要になってくることはお忘れなく。カツオは比較的リーズナブルで、お刺し身であれば料理をしない人でも食べやすい食材。スーパーまで手軽に行ける方なら特におすすめです。

(2)血糖値が大きく変化するような食べ方をしていないか

 血糖値が大きく変動しやすい食べ方をしているかどうかは、「朝食を抜いている」「欠食が多い」「炭水化物だけで済ませることが多い」「清涼飲料水をよく飲む」「お菓子が多い」などの傾向でもチェックできます。

 こうした食べ方で血糖値が急激に上下することを繰り返すと、血糖値の調節がうまくできなくなり、自律神経も乱れやすくなります。自律神経の乱れからめまいが起きることも考えられるので、その場合は食べ方だけではなく、生活習慣全般を見直し、自律神経を整えるよう心がけるのも良いでしょう。

 そのために日常的に意識したいのはやはり「睡眠」。良質な睡眠を取るために毎朝一定の時間に起きる、朝の光を浴びるなどを実践してほしいのですが、在宅勤務をしているとなかなか難しい方もいるかもしれません。

 その場合、週末や夜にしていた食材の買い物などを朝の涼しい時間帯にスライドして行うのもうよいでしょう。出勤時にコーヒーショップで朝食を取るのがルーティーンだった、というような方は、あえて「朝食の買い出し」をすることも有効かもしれません。