楽天経済圏にどっぷりつかる人も要注意
買っているのは本当に最安値?

 ポイントを効率よくためるなら、「経済圏」の住人になるのが手っ取り早い。

 特に「楽天経済圏」(エコシステム)はポイ活でおなじみのキーワードだ。楽天IDを取得し、それに集約して楽天の生活・金融サービスを使い倒すことで楽天ポイントをため、それをまた支払いに利用する。グループ内のサービスを複数使えば使うほどポイント付与率が上がる「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」に積極的に乗ることで、雪だるま式にたまっていく構造だ。

 楽天ポイントの年間発行数は約4700億(2020年度)、1日当たりなんと約12.8億ポイントも付与されている計算になる。楽天証券での投信積み立てや、楽天保険グループの一部商品の保険料支払いにも充てられるうえ、ふるさと納税にも使えると人気で、この経済圏にどっぷりつかっている人は多いだろう。

 ためるポイントを集中し、その経済圏内で使いまわすことは悪くない。ただし、そこに最も安いサービスがそろっているかは別の話だ。

 欲しい商品をネットショップで買うなら、むろん安い方がいい。例えば、楽天市場の中で比べて最安値を探すのは誰もがするだろう。しかし、その商品がAmazon、ヤフーショッピング、PayPayモールで、さらに安く買えるとしたらどうか。ここは悩みどころだろう。

 節約目的なら、最安のECモールを選ぶべきだが、ポイ活を第一に考えるなら楽天に戻ることになる。

 なお、筆者はこういう時、すべてのモールで検索をかけ、一番安いところで買うことにしている。次回使える大量ポイントをゲットするか、今の最安値を探して買うか、どちらが節約と言えるかは自分で決めるしかない。