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不機嫌な就活 辻太一朗

じつは“過剰な自分探し”も就職難を招いていた!?
自己分析のジレンマに陥る学生たち

辻太一朗 [大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(DSS)代表]
【第3回】 2012年11月21日
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「自分のこと、大好きな人間みたいで…」
学生が感じる自己分析での違和感

 今回は、多くの就活生が陥る「自己分析のジレンマ」についてお話しします。

 昨年から就職活動の開始時期が10月から12月になりました。いまごろ、多くの就活生が12月からの本格的な就職活動に向けて、「自分にはどんな会社がいいのか?」「自分はどんな仕事に向いているのか」を考えるために自己分析に取り組んでいるのではないでしょうか?

 では、今の学生はどのように自己分析をしているのでしょうか。書店の就活コーナーには、自己分析に関するの本も数多く並んでいます。

 そのような本の1つを手に取ってみると、

1「今まで好きだったもの、熱中したものはどのようなことですか?」
2「あなたの好きな言葉を上げてください」
3「あなたは表彰されたことがありますか?資格を取得していますか」
4「あなたが希望する仕事はなんですか」
5「自己PRは何ですか」
6「志望動機は何ですか」

 などなど40余りの課題があり、それぞれに対応する記入用のシートや、記入例が載っています。

 知り合いの立教大学の学生にどのような自己分析をしたのかを聞いてみました。すると、こんな答えが返ってきました。

 「自己分析は10月から始めました。まずは本を買って、本に載っている質問に答えるって感じで。でもこれがまったく答えられないんです。

 『人生で一番感動したことは?』なんて聞かれても思い出せなくて。だから自分の人生を時系列にして挙げていくようにしました。生まれてから今まで、覚えていることを全部ノートに書き出しました。書いていると、自分はこういう生き方をしてきたんだっけっていう発見が意外とあって面白かったです。

 次に、イベントごとに詳しく書き出していくことにしました。高校で部活を始めたキッカケ、そこでのエピソード、そこから学んだことを考えていきました。面接ではだいたい『学生時代に頑張ったことと、その経験から得たものは?』なんて聞かれることが多いので、想定問答を準備しておきました。

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辻太一朗 [大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(DSS)代表]

1984年に京都大学を卒業後、(株)リクルートに入社。人事部で採用活動を担当し、延1万人を超える学生を面接する。その後、採用コンサルティング&アウトソーシングを事業内容とする(株)アイジャストを設立。毎年100社以上の採用コンサルティングを手がける。2006年にリンクアンドモチベーションとの資本提携後、同社の役員を兼務。2010年にグロウスアイを設立し、企業・教育機関へのコンサルティング、就業力を高めるコンサルティングを展開。2011年、NPO法人「大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会」を設立。著書に「面接官の本音シリーズ」、「採用力のある面接」、「就活革命」、「辻式 就職面接内定メソッド」などがある。「カンブリア宮殿」などの報道番組の出演経験あり。


不機嫌な就活 辻太一朗

学生が「就職難」にあえぐ昨今。企業側は「よい学生がいない」と嘆いている。このように学生と企業がすれ違うのは、学生の質の低下だけが理由ではない。「就職活動」そのものに問題があるためだ。この連載では、学生・企業・大学の三者の間で起こる就職活動にまつわる勘違い、ねじれを指摘していく。 

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