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みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

「本当の自分探し」にハマる就活生が急増中!
なぜ自己分析にこだわる学生は、内定が出ないのか

石渡嶺司 [大学ジャーナリスト]
【第7回】 2010年12月28日
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よくある光景~自己分析にはまり過ぎた女子学生

延岡千穂の日記より
大学3年生6月

  ここ九州では、4年生はともかく、3年生で就活を意識している子などほとんどいない。かくいう私もそうだ。大学時代、遊んでちょっとは勉強してバイトもしないとつまらない、というと怒られた。とりあえず、自己分析からやるべきと勧められたので、自己分析の本を買ってみる。自分を見つめなおす、いいきっかけになった。昔から人と接する仕事が好きなので、自分に向いているのは接客・サービス業だろう。旅行も好きだし、旅行や航空業界も面白そうだ。そうした業界の会社を目指すことに。

大学3年生7月
  旅行業界と航空業界に絞ることにする。目指すは業界トップ企業。そのために業界・企業研究をしっかりとしておこう。まず、客として利用するところから始める。

大学3年生10月
  今日は東京から就活ルポを書いたジャーナリスト『悲惨就活をぶっとばせ!』の重岡宗太郎さんが来学。いいことも色々言っていたけど、自己分析に否定的だったのは残念。

 「自己分析を過信しすぎるとよくない。特に就活の序盤戦からは志望業界などはいくらでも変わるはず」

 それって意志の弱い学生の話なのでは?私は違う。

大学4年生4月
  旅行業界、航空業界ともに全滅する。私の何がいけなかったのだろう?

大学4年生5月
  大学の就職課の人にメーカーを勧められる。×分野で世界有数らしい。営業職なら人と接する機会も多いと言われるが、そんな初志貫徹できないなんて嫌で断る。

大学4年生11月
  地方空港運営会社の地上職に採用が決まる。正社員ではなく、契約社員扱い。でも、航空・旅行業界の大手に転職を考えている私にはちょうどいい。ここを踏み台にして次に行こう。本当の自分のために。

社会人1年目9月
  先輩社員から「いつも別のことを考えて仕事をしている。集中して」と怒られる。私の居場所はこんなところじゃないのに。

社会人1年目11月
  先輩社員の小言に耐えられず退職。上司から繁忙期が過ぎるまで残ってくれ、と言われるが無視。心がとても持たない。本当の自分に合う会社を探そう。

社会人4年目8月
  あれから会社は3社替わったけど、どこも自分に合わない。最後の会社を辞めてから4ヵ月。どこも書類さえ受け付けてくれない。本当の私に合った会社はどこなのだろう?本当の私はどこにいるべきなのだろう?本当の私は…

※ここまでの部分はフィクションです

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石渡 嶺司 [大学ジャーナリスト]

1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。日用雑貨の営業の派遣社員、編集プロダクションなどを経て2003年に独立。日本全国350校を超える大学を調査、とくに就職活動をめぐって、学生や大学就職課、教職員団体、あるいは高校生向けに積極的な執筆や講演活動を行う。主な著書に『就活のバカヤロー』『最高学府はバカだらけ』(以上、光文社新書)、『ヤバイ就活!』『就活のバカタレ!』(以上、PHP研究所)などがある。


みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

「第二次就職氷河期」といわれる現在。学生、企業、大学、親など、取り巻く関係者すべてに悲壮感が漂っている。こうした悲壮感が漂うなか、彼らの実態とはどのようなものなのか。その様子を時系列で追いながら、誰が就活を悲惨にしているのか、“犯人”を探る。

「みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司」

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