WebPRとは、「第三者を介して戦略的に情報を波及すること」と前回紹介した。本稿では、はじめにWeb上の情報波及のメカニズムについて説明した上で、WebPRを実践する上での考え方について紹介したい。

Web上の情報波及構造について

 ニュースサイトやブログなど、Web上のメディアにおける情報の流れは、これまでのマスメディアとは大きな違いがある。テレビや新聞で配信された情報は、その日、あるいはその時に消費することが前提になっている。一定の時間が経てば、新聞や雑誌の記事は、印刷物自体を保管していないと参照しにくくなり、テレビであれば録画をする必要がある。このように、マスメディアで配信されてきた情報は、一過性という特徴をもっているのである。

 これに対して、Web上のメディアによる情報フローは、まったく性質が異なっている。たとえば、「ダイヤモンド・オンライン」が、あるニュース記事を配信したとしよう。同じ記事は、Yahoo! JAPANをはじめとしたいくつかのポータルサイトにも転載される。Yahoo!ニュースなどでその記事を読んだ人たちは、自分のブログなどに感想を交えながら記事を紹介することがある。さらに、それを読んだ人たちが、自分たちのブログや日記に紹介し、それを読んだ人たちが…… と、雪だるま式にたくさんの人を巻き込みながら、Web上に拡散していくことになる。

 加えて、Webでの情報波及は、マスメディアのように一過性のものではない。あちこちに波及したニュースは、それぞれのサイトやブログ、日記などで蓄積され、1週間後でも、半年後でもアクセスすることができる。蓄積性があるのだ。