ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

シャープ首脳が迷走するうちに
鴻海から聞こえる“破談”の足音

週刊ダイヤモンド編集部
2012年12月3日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 もうシャープへの出資は凍結すべきだろう──。

 11月下旬の台湾・新北市、この季節になると降り続ける冷たい雨に合わせるように、電子機器受託製造サービス(EMS)の世界最大手、鴻海精密工業グループ本社から、いよいよ、こんな言葉が漏れ聞こえるようになった。

シャープの再建シナリオとして期待されていた鴻海との資本提携は、もはや現実的ではないとの声が強まっている
Photo by Naoyoshi Goto

 3月にシャープとの資本業務提携を発表した鴻海だが、郭台銘・鴻海会長個人による堺工場への出資は実行されたものの、鴻海によるシャープ本体への出資交渉は停滞したままだ。

 「郭会長とともに、鴻海の個人株主でもある古参幹部たちがついに反対し始めた」(現地関係者)

 その1人と目されるのが、鴻海グループの「お金の母(錢媽媽)」の異名をもつ黄秋蓮(Huang Chiu‐lien。)・財務長だ。会計士である彼女は、1974年創業の鴻海が小さなプラスチック部品メーカーだったころから資金繰りをサポートしてきたとされ、郭会長が全幅の信頼を置く金庫番だ。

 「夜市の買い物から、プライベートジェットの購入まで彼女の承認が必要」(現地メディア)といわれるほどの有力幹部らが、財務面や株価への影響を理由に、郭会長と出資凍結のタイミングを協議しているという。

 シャープ側はすでに、今年3月に発表した670億円(1株550円で9.9%)の出資を経営再建策からはずしている。実際に同社幹部は週刊ダイヤモンドに「(契約期限の)来年3月には間に合わないかもしれない」と、交渉難航を示唆している。

 それでもシャープの包括的な再生シナリオの枠組みとして、金融機関や市場関係者らが一縷の望みを託してきたのも事実だ。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年2月25日号 定価710円(税込)

特集 弁護士・裁判官・検察官 司法エリートの没落

知られざる法曹界の真実

【特集2】
サントリーと創業家
グローバル化への試練

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧