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ヘイ グループのイノベーションを起こす組織

日本人は創造性に欠ける?
イノベーションにまつわる誤解

山口 周 [ヘイ コンサルティング グループ プリンシパル]
【第1回】 2012年12月10日
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 今回から4回にわたり、「イノベーションを起こせる組織」というテーマで論考を進めてみたい。連載の第1回に当たる今回は「イノベーションにまつわる誤解」を、第2回、3回では「イノベーションが起きやすい組織の特徴」を、最終回となる第4回では「イノベーションを起こせる組織をいかに作り上げるか」という点について述べたいと思う。

誤解1:日本人は
イノベーションに不向きだ

 組織論・人材論の観点からイノベーションを考察した場合、大きく二つの誤解が常に付きまとっている。一つが「日本人はイノベーションに不向きだ」というものだ。しかし、これは大きな間違いである。日本人の創造性は、世界的に見て劣後しているどころか、むしろトップレベルにあると言っていい。

自然科学三分野におけるノーベル賞の受賞数

 例えば、自然科学三分野(物理学、化学、生物・医学)におけるノーベル賞の受賞数を見てみると、戦後から現在までの期間で、日本は米国、英国、ドイツに次いで4位の位置にある。さらにこれを2001年以降、つまり21世紀に限ってみると、日本は米国に次いで2位の位置にあることをご存知だろうか。

 史上最高のメダル獲得数に日本中が沸いたロンドンオリンピックだが、その金メダル獲得数の順位が11位であったことを考えれば、この受賞数が如何にすごいことかおわかりいただけるだろう。ちなみに、人口で日本の10倍以上を数える中国、インドからはこの分野でのノーベル賞受賞者は出ておらず、端的に言って日本の「足元にも及んでいない」状況である。

高レベルの映画、文学とアニメの破壊力

 では、自然科学分野を離れて芸術文化の領域についてはどうだろうか?この分野においても日本人の創造性は「突出している」と評価できる。例えば商業と芸術の交差点に位置する映画の分野では、最も栄誉あると考えられているヴェネチア国際映画祭の50周年記念際において、黒澤明監督の「羅生門」が、過去のグランプリ作品中の最高作品、つまりグランプリ・オブ・グランプリに選ばれている。

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山口 周 [ヘイ コンサルティング グループ プリンシパル]

やまぐち しゅう/電通、ボストン コンサルティング グループ、A.T.カーニー等を経て、2011年より現職。慶応義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科前期博士課程修了。消費財、メディア、流通、情報通信等の業界に対し、事業戦略策定、人材活性化、イノベーション促進等のテーマでのコンサルティング経験が豊富。著書に『グーグルに勝つ広告モデル』(光文社新書)『天職は寝て待て』(光文社新書)。


ヘイ グループのイノベーションを起こす組織

日本企業におけるイノベーションの停滞が嘆かれて久しい。一般に、イノベーションの停滞はマーケティング、あるいは研究開発にその責が帰せらることが多いが、我々ヘイグループは、組織あるいはリーダーシップのあり様にこそ、その真因があると考えている。この連載では、ヘイグループが世界中で展開している組織アセスメントのデータを用いながら「イノベーションを起こせる組織」と「イノベーションを起こせない組織」では何が異なるのか?「イノベーションを起こせる組織」を構築するためには、何が必要なのかを明らかにしたい。

「ヘイ グループのイノベーションを起こす組織」

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