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今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【ベートーヴェン・交響曲第9番「合唱」作品125】
構想から完成まで30年かかった交響曲の最高峰

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第49回】 2012年12月27日
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 2012年も押し詰まってきて、残すところ後わずかです。

 年の瀬といえば、忘年会があって御用納めがあります。それから、最近では年の瀬の風物詩といえば、趣向をこらした様々なコンサートです。大晦日から新年にかけてオールナイトで行われる公演も珍しくありません。ポップス、ロック、ジャズ、クラシックとジャンルも多彩です。行く年を慈しみ来る年の幸運を願う時に、音楽のチカラは格別なのでしょう。そんな年の瀬の多彩な音楽中でも特別なのは、やはり「第九」です。

 と、いうわけで、今週の音盤はベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」作品125です。

 「第九」と言えば、交響曲の最高峰です。それ故、実に多くの名演・名盤がありますが、今週の音盤に選んだのは、フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団にシュワルツコップらの独唱陣による録音です(写真)。

 1951年7月、第二次世界大戦のため長らく中断されていたバイロイト音楽祭が戦後初めて開催されますが、この音盤はその時の実況録音です。人類史上最悪の破壊と殺戮、それに起因する筆舌に尽くし難い悲哀と苦悩。それらを乗り越えて、平和と復興を思い、歓喜を共有する。それこそベートーヴェンが構想し作曲した「第九」でした。数多ある古典的名曲から選択されたのが「第九」であったのは、極自然でしたし必然であったとも言えます。

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小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


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ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

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