オトコを上げる食事塾 笠井奈津子
【第16回】 2013年1月7日 笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

低カロリー、糖質オフの落とし穴
実は痩せない間違ったダイエット法を一刀両断

「噛む」のは、よく1口30回というが、最低でも20回を意識してほしい。コツとしては、あごをちょっと下げ気味にすること。あごをあげて食べると、口の中のものが早く喉の方にいってしまうのだ。そして、噛もうと意識しても、「20回も噛む前にもう飲み込めちゃうよ」というときには、それは、そもそも太りやすい食べものであることが多い。カレーやシチュー、肉まん、麺類のように、あまり噛まずに飲み込めてしまうようなもの=食物繊維が少なく、太りやすい食べもの、というように思ってほしい。

「バナナだけダイエット」「プチ断食」
食べなければ痩せる、は痩せない

 そして、食欲は人間の本能、という点からすれば、「バナナだけダイエット」のような単品ダイエットや、「プチ断食」のように、本来必要不可欠なはずの食事を極端に制限するダイエットも当然ながらリバウンドしやすい。もちろん、ある一定期間のことであれば痩せはするが、身体は、足りない栄養を補うために筋肉を分解してエネルギーを作るので、筋肉が落ち、結果として消費エネルギーが落ちて基礎代謝が落ちて太りやすくなる。もっというと、体温まで落ちることによって免疫力も低下し、土台自体が弱くなってしまう。

 そもそも、なんでダイエットをしたいかって、締まったかっこいい体(女性ならきれいな体、だろうか)になりたいわけで、筋肉がなくなってゆるんだ体…たとえるなら、胸板は薄くなったのにお腹がぼってり前に飛び出るような体を目指しているわけではないはずだ。それならば、食べなければ痩せる、という概念は捨て、代謝を上げるためにバランスよく食べる、という選択をする方が賢い。

炭水化物を摂らない
「糖質オフダイエット」の弊害

 そして、最近よく言われる糖質オフダイエット。ごはん、パン、麺などの炭水化物の摂り過ぎは、中性脂肪の原因となりやすいし、糖質オフにして、タンパク質をしっかり意識すれば痩せるスピードは速い。なにより、主食さえ気にすれば、他はある程度自由に食べて良い、という手軽さから、ビジネスマン、特にお酒好きな人には実践しやすい方法でもあるだろう。ただ、注意しなくてはいけないのは、糖質を控えておかずを増やすと必然的に脂質の割合が多くなること。体重は落ちても、炭水化物を摂らないことによって食物繊維やビタミン、ミネラルが減り、コレステロール値が上がって生活習慣病予備軍の仲間入りをしかねない。

 しかしながら、食事記録を見ている限り、糖質を摂り過ぎている人の方が圧倒的に多いのも確か。コンビニでタンパク質や野菜を摂ろうとすると難しいが、炭水化物を摂るのは簡単なはず。いたるところで安易に手に入りやすいだけに、普通に暮らしていたら、糖質過剰になりやすいのだ。だから、夜の炭水化物は少し控える、ランチの大盛りを普通盛りにする、それくらいの調整で考えると、身体に害もなく、ちょうど良い糖質オフになるのではないだろうか。

 ただ、仕事の効率を上げるためには、朝はきちんと炭水化物を摂る必要がある。昼と夜は調整しにくいから朝をぬく、なんてことはせず、どうか男性らしい固い意志をもって、「夜に向かっていくほどに減らす」ということを意識してほしい。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る

笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科を卒業後、栄養士免許取得。現在、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリストとして活躍中。都内心療内科クリニック併設の研究所での食事カウンセリングやセミナーなどで、これまでに携わった8000通り以上の食事記録をもとに食事指導を行っている。また、“食卓に笑顔を”の願いのもと、『Smile table』を主宰し、ビジネスマン向けに企業内研修、カウンセリングをするほか、ワークショップなども実施している。最新の情報などはこちらへ。
著書には『甘い物は脳に悪い』『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』がある。


オトコを上げる食事塾 笠井奈津子

男も35歳を過ぎれば、体のあらゆるところにガタがくるもの。昨日の酒がなかなか抜けない、太りやすくなった、集中力が続かない、髪の毛がよく抜ける…。そんな症状を食事で改善できるとしたら?経営者や管理職セミナー、企業研修で多くの男性ビジネスパーソンの食事を指導している栄養士・食事カウンセラーの笠井奈津子氏がデキる&モテるビジネスパーソンになるための食事のルールをご紹介。健康的で若々しい体は食事からつくっていきましょう。

「オトコを上げる食事塾 笠井奈津子」

⇒バックナンバー一覧