マンション管理計画認定制度とは、マンションの管理計画が一定の基準を満たす場合に、「適切な管理計画を持つマンション」として地方自治体の「認定」を受けることができる制度で、マンション管理適正化の推進を目的に創設された。
認定基準などの詳細については別の機会に説明したいと思うが、この認定を受けることで、次の効果が期待される。
●区分所有者の管理への意識が高く保たれ、管理水準を維持向上しやすくなる
●適正に管理されたマンションとして、市場において評価される
●適正に管理されたマンションが存在することで、立地している地域価値の維持向上に繋がる
●住宅金融支援機構の「フラット35」及び「マンション共用部分リフォーム融資」の金利の引下げ等
(神奈川県HPより抜粋)
いわば、マンションの管理状況を資産価値の指標とする制度で、これまでは外部には見えにくかった管理状況を把握することができ、例えば中古マンションの売買において、管理の内容や質が物件購入の判断基準にもなり得る。要するに、新制度の導入によって、これまで以上にマンションの管理状況、ひいては管理規約の重要性が高まるといえるのだ。
マンションの資産価値を維持・向上させ、区分所有者や居住者の住環境を良好に保つためにも、これを機に、管理組合は管理規約の重要性を改めて認識すべきだろう。
理事会や専門委員会では必ず管理規約を手元に置き、何か問題が起こったり、判断したりする必要がある場合には、必ず規約に立ち戻って考えるという習慣をつける。また、管理規約は常に最新の状態にしておき、時代の変化とマンションの実情をタイムリーに捉えて、規約の内容に不備や不足があれば積極的に改定することを心掛けたい。
管理規約の重要性をお分かりいただけただろうか。理事の方には、ぜひそのことを意識しながら、管理規約を読んでいただきたいと思う。