リモート沸騰#7Photo:Jena Ardell/gettyimages

チケット販売大手のぴあは、不動産大手の三菱地所と業務・資本提携を結んでいる。ぴあはここに「希望の光」を見た。特集『リモート沸騰 エンタメ・冠婚葬祭・ビジネス』(全7回)の最終回では、エンターテインメント市場の実態に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

「やるも地獄、やらぬも地獄」
絶望の淵で三菱地所と提携

 音楽やステージなど観客が集うライブエンターテインメントは、新型コロナウイルスの感染拡大によって地獄の底に突き落とされた。入場制限がある中で開催したところで赤字。「やるも地獄、やらぬも地獄」とエンタメ大手首脳たちは絶望を味わった。

 代わりに有料型オンラインライブ市場は急伸した。ただそれも、アイドルグループの嵐のような特定のアーティストが全体を底上げしたもの。売り上げの詳細を知れば生易しい世界ではないと分かる。

 そんな中でチケット販売大手のぴあは2021年5月、不動産大手の三菱地所と業務・資本提携を結んだ。ぴあはここに「希望の光」を見た。

 次ページでは、この2年でエンタメ業界激変の内幕、そしてぴあが三菱地所に抱いた「希望」の正体を明らかにする。