優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?写真はイメージです Photo:PIXTA

9割の上司は、部下の本音を聞き出せていない。上司の「傾聴力」が向上すると、部下が育ち、組織・チームが強くなる。林健太郎氏の新著『優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?』からの一部抜粋で、部下の本音を聞き出すための傾聴の仕方をレクチャーする。

部下の話を聞くのが怖い
と面談を避ける上司

 部下の話を聞くことを続けていると、中長期的に「部下との関係が構築される」ということは間違いありません。

 しかし、私のセミナーに参加されるリーダーの方たちの中には、こんなことをおっしゃる方が少なからずおられます。

「聞くのが怖いんです」

 聞くことが部下との関係を構築するということは理解したうえで、それでも、「あらたまって面談時間を設けることが怖い部下がいる」というのです。

 よくよく聞いてみると、現在の仕事に不平不満を抱いているのが見え見えの部下がいて、そういう部下と面談をしてしまうと、その場で「辞めたいんです」とか「異動させてください」などと言われそうで、それが怖いというわけです。