住宅ローン金利住宅ローンは変動・固定金利どっちがいいか。日銀の金融政策から見た正しい選択とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

日銀は金融緩和策を継続
アメリカとの政策金利差がさらに拡大

 2022年7月20日および21日両日にわたって開催された日銀の金融政策決定会合では、金融緩和政策の維持・継続が決まった。

 具体的には、引き続き長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を実施し、短期金利については、日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用、長期金利についても、10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けずに必要な金額の長期国債の買い入れを行うこととした。また、この方針を実現するために10年物国債金利を対象として0.25%の利回りでの指値オペを毎営業日実施することも確認されている。

 その1週間後の7月27日(日本時間28日)に開催されたアメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)で、2回連続となる0.75%の金利引き上げが実施されることが決まったことと極めて対照的な構図だ。しかもFOMCは、金利引き上げ時の目安とされる0.25%の3倍の水準となる異例の引き上げを2度続けて実施し、併せて1.5%もの急激な金利上昇=金融引き締めとテーパリングの実施を通じて、対前年比で+9.1%に達する物価上昇率を徹底的に抑え込む算段を講じている。