牛トマ焼きそば&焼きうどん

「牛トマ焼きそば」はオイスターソースの味が牛肉にしみこんで、旨味が口いっぱいに広がる「牛トマ焼きそば」はオイスターソースの味が牛肉にしみこんで、旨味が口いっぱいに広がる

 焼きそば用の蒸し麺の場合も、スパゲッティと同様に、冷凍してもおいしく食べるためのコツがある。最初に、袋のまま電子レンジに入れて1分加熱。その後、1玉ずつ保存袋に入れ、ごま油を加えて軽くもみ込んでほぐしておくことだ。このひと手間で、麺がくっついたり、パサついたりするのを防ぐことができるほか、

「ごま油の香りが全体に広がり、旨味もアップするので、おすすめです」

 と牛尾さん。文字通り「一石三鳥」のひと手間だ。

 うどんの場合は、スパゲッティや焼きそば用蒸し麺と違って、ゆでるだけでOK。最初からゆでうどんを買ってくれば、「ゆでる」ことさえ必要ない。今回ご紹介する4種の麺レシピの中でも、手間の少なさは群を抜く。

 スパゲッティで学んだ、二度に分けて温める、というコツは和麺でも有効。焼きそば用蒸し麺、うどんでは、1人分を耐熱皿にのせ、ふんわりラップをかけてまずは5分ほど加熱。一度取り出したら全体をよく混ぜ、再びラップをかけて2分ほどの加熱で出来上がりだ。よく混ぜ合わせることで、麺にしっかり味が絡む。ここだけは、手を抜かないこと。

「牛トマ焼きそば」の冷凍後。ごま油をもみ込むひと手間で味わいが変わる「牛トマ焼きそば」の冷凍後。ごま油をもみ込むひと手間で味わいが変わる

 牛トマ焼きそば4人分の材料は、

 焼きそば用蒸し麺 4玉
 牛切り落とし肉 250グラム
 トマト 2個(300グラム程度)
 長ねぎ 1本
 ごま油 小さじ4
 合わせ調味料
  オイスターソース 大さじ3
  しょうゆ 大さじ1
  砂糖 大さじ1/2
  塩 小さじ1/4
  こしょう 少々

 上にあるように、麺はまず、袋のまま1分レンチン。保存袋に1玉ずつ入れて、ごま油を加えてもみ込みながらほぐしておく。その後、すべての材料を4等分して袋に入れ、合わせ調味料も4等分して加えたら、空気を抜いて密閉し、冷凍庫へ。

「焼きうどん」をお皿に移して解凍すると、ごま油がふんわり香る。しっかり混ぜて仕上げる「焼きうどん」をお皿に移して解凍すると、ごま油がふんわり香る。しっかり混ぜて仕上げる

 焼きうどんの4人分は、

 ゆでうどん 4玉
 豚バラ薄切り肉 200グラム
 にら 1束(100グラム程度)
 しめじ 100グラム
 合わせ調味料
  しょうゆ 大さじ5
  酒 大さじ2
  砂糖 大さじ1
  ごま油 大さじ1

 ゆでうどんを使えば、食材を切って調味料を混ぜ合わせ、すべてを4等分して保存袋に入れるだけ。レンチンして、食べる直前にかつお節をトッピングすれば、いいアクセントになる。

ゆでたうどんに材料を混ぜるだけ!の「焼きうどん」はとにかく手軽さが◎ゆでたうどんに材料を混ぜるだけ!の「焼きうどん」はとにかく手軽さが◎

 東京海洋大学の鈴木特任教授が監修し、料理研究家の牛尾さんがレシピを手掛けた『無駄にしない!おいしく食べ切る!冷凍保存&解凍テク』にはほかにも、「サーモンとごろごろ野菜」「鶏肉と根菜のみそ味」など、解凍後の味付けでいくつかの一品料理にアレンジできる「冷凍ミールキット」を紹介しているほか、肉、魚介、豆、卵、乳製品、野菜、果物など、330種類の冷凍&解凍テクを網羅している。

(構成 生活・文化編集部 森 香織/写真 松島 均)

無駄にしない!おいしく食べ切る!冷凍保存&解凍テク『無駄にしない!おいしく食べ切る!冷凍保存&解凍テク』
鈴木 徹 監修 / 牛尾 理恵 料理
定価1430円
(朝日新聞出版)

AERA dot.より転載