高年収&高収益 勝ち組企業大解剖!儲けの秘密と本当の待遇#11Photo:Richard Drury/gettyimages

冷静に分析した結果であれば別だが、相場が不安定なときに恐怖心からパニックになり、「ろうばい売り」をするのは避けた方がいい。なぜならば「底」で売って、「高値」で買い戻す可能性があるからだ。とはいえ、株価が割高な株は下値めどの判断が難しい。そこで検討してほしいのが、業績が堅調ながら株価が割安圏にある銘柄だ。さらに今回は5年前比で平均年収が増加しているという条件も加えた。特集『高年収&高収益 勝ち組企業大解剖!儲けの秘密と本当の待遇』(全18回)の#11では、株価が割安な上に、しっかりと人材への投資もしている会社80社を発表する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

相場が不透明なときこそ
優良株を安値で買うチャンス

「最高益を達成しているのに株価が割安放置の株がゴロゴロある」――。というのが、今の日本株の状況だ。

 そして、株式投資の王道は「優良株を安く買う」ことだ。著名投資家、ウォーレン・バフェット氏の投資手法でもある。

 もちろん、これは普段なら難しい。なぜならば優良株は買いたい投資家が多く「割高」水準に評価されていることが多いからだ。

 ただし、全体相場がパニック的に大きく調整局面になったときは数少ない例外である。どんな銘柄もたたき売られるため、有望株を安く買うチャンスだからだ。ならば今こそ、絶好機ではないのか。

 足元はインフレ懸念からNYダウが3万ドルを割るなど、世界的に株価が調整している。一方で日本株については「利上げもないし、長期金利も上がらない。円安のおかげで業績も上振れしている。経済再開期待で景況感も良い」(広木隆・マネックス証券チーフ・ストラテジスト)という状況にある。世界の株に日本株が連れ安となる局面は「買い場」ともいえるのだ。

 では何を買うべきなのか。長期的な目線で割高な成長株を狙うのもいいが、「山高ければ谷深し」という相場格言があるように、大きく株価が上昇していた成長株ほど調整幅は大きく、下値めどが予想しにくい。

 そこで作成したのが次ページの「年収アップ&連続増収増益なのに割安な株ランキング」だ。すでに割安な水準なので、業績が大きく崩れない限り、株価の下値不安が小さい。年収アップという形で人材にも投資をしている企業の中で、さまざまな条件をクリアした精鋭候補である。

 ランキングには日本を代表する通信会社や電子機器の超優良企業、高利益率の半導体製造装置メーカーも登場する。年収アップという形で人材にも投資をしている企業だから、他の割安株に比べてさらなる成長、株価の浮上の可能性も大きいかもしれない。

 繰り返しになるが投資の必勝法は、「優良株を安く買う」ことである。しかも、ここから紹介する80銘柄は、他の投資家も知っている単なる割安株ではない厳選割安株なのだ。ぜひ次ページのランキングから気になる銘柄を見つけてほしい。