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日本を元気にする経営学教室III

日本企業にとっての喫緊の課題:
カルチャー・トランスフォーメーションとは何か
――ヘイ コンサルティング グループ プリンシパル
滝波 純一

【新連載】カルチャー・トランスフォーメーション(1)

滝波純一 [ヘイ コンサルティング グループ プリンシパル],松尾博文 [神戸大学大学院経営学研究科教授]
【第2回】 2013年1月28日
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  カルチャー・トランスフォーメーションという言葉を、初めて聞かれる方も多いだろう。日本語にすれば「企業文化の変革」になろうか。組織・人事の世界では、最近、欧米のみならず、中国やブラジルなど新興国で、多くの企業がこのテーマに取り組んでいる。一方、日本については、一部を除き、このテーマに真剣に取り組んでいる企業は少ないように見受けられる。しかし、事業環境が大きく変化している日本企業こそ、いま、まさに取り組むべきテーマではないかと痛感している。

たきなみ・じゅんいち
京都大学工学部卒業、同大学院応用システム科学修士、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)経営学修士(MBA)。東レ株式会社、ボストン コンサルティング グループを経て、2009年より現職。2010年より同社コンサルティング部門責任者。医薬品、消費財、流通、情報通信等の幅広い業界に対し、グローバル人事制度構築、リーダー育成、M&A支援等、幅広いコンサルティングを実施。

 そこで本シリーズでは、4回に分けて、カルチャー・トランスフォーメーションについて紹介していきたい。1回目は、カルチャー・トランスフォーメーションとは何か、何故、今それが重要なのか。そして、何故それが難しいのか、について述べたい。第2回目は、どのようにすればカルチャー・トランスフォーメーションを実現し、望ましい企業文化を作り、人々の行動を変え、業績向上を実現できるのかについて述べる。第3回は、少し古い事例ではあるが、示唆に富んだIBMのガースナー改革を取り上げる。最終回の第4回は、最近の新興国での事例をご紹介したい。

Culture means business
企業文化の重要性

 さまざまな企業と仕事をされている方や、転職を経験された方であれば、企業には「社風」が存在し、それが企業によって異なっていることをご存じだろう。よく、「あの会社は官僚的だ」とか、「この会社はイノベーティブだ」と言ったりするが、企業文化は、社員の行動に強い影響を与え、その組織において物事がどのようになされるかを左右する。

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滝波純一 [ヘイ コンサルティング グループ プリンシパル]

たきなみ じゅんいち/京都大学工学部卒業、同大学院応用システム科学修士、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)経営学修士(MBA)。東レ株式会社、ボストン コンサルティング グループを経て、2009年より現職。2010年より同社コンサルティング部門責任者。医薬品、消費財、流通、情報通信等の幅広い業界に対し、グローバル人事制度構築、リーダー育成、M&A支援等、幅広いコンサルティングを実施。

松尾博文 [神戸大学大学院経営学研究科教授]

まつお・ひろふみ
京都大学工学部数理工学科卒業。1984年米マサチュ-セッツ工科大学大学院経営学研究科博士課程修了。米ペンシルバニア大学経営大学院客員準教授、米テキサス大学オースティン校経営大学院教授(Fred H. Moore Professorship)、筑波大学社会工学系教授を経て、2004年から神戸大学大学院経営学研究科教授。専攻はオペレーション・マネジメントとサプライチェーン・マネジメント。国際的学術雑誌の論文多数、編集委員を歴任。現在、日本オペレーションズ・マネジメント&ストラテジー学会会長。


日本を元気にする経営学教室III

【シリーズ「オペマネの思考法」/松尾博文】
オペレーションズ・マネジメント(オペマネ)は欧米のビジネススクールでは必須科目である。オペマネは、製造業とサービス業の事業プロセスを対象とする学問体系で、企業と組織の事業プロセスを中心に、製品、顧客、マーケティング、経営、戦略を考える科目である。本シリーズでは、オペマネの基本的な思考法を解説し、日本の製造業が陥っている問題点の解決策を、事業プロセスの見直しというオペマネの方法論から議論する。簡単な事例、極端な事例、理論と実践を取り混ぜて、論理的に考えるための糧(Food for thought)を提供することを目指す。

 

【シリーズ「カルチャー・トランスフォーメーション」/滝波純一】
企業文化は経営そのものである」というのは、1990年代に瀕死のIBMをよみがえらせたルイス・ガースナーの言葉である。多くの経営者は企業文化が業績に及ぼす影響がいかに大きいか知っている。一方で、企業文化を変革することが、いかに難しいかも、多くの人の知るところである。近年、人事・組織の領域では、日本よりも、海外の方が一歩進んでいると言わざるを得ないのだが、海外では「カルチャー・トランスフォーメーション」として、多くの企業が企業文化の変革に取り組んでおり、そこから有効な方法論も見出されつつある。事業環境が激変する中、日本企業にとっても企業文化の変革は喫緊の課題であり、海外での取組・確立されつつある方法論から学ぶべき点が多いのではないだろうか。本連載では、「カルチャー・トランスフォーメーション」について、紹介していきたい。

 

「日本を元気にする経営学教室III」

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