ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise
【第812回】 2013年2月5日
著者・コラム紹介バックナンバー
週刊ダイヤモンド編集部

任天堂、2期連続の営業赤字
「Wii U」失速を招いた戦略ミス

1
nextpage
2012年末に任天堂が発売した新型ゲーム機「Wii U」。売れ行きが低迷しているが、今のところ、さらなる値下げは考えていないという
Photo:DW

 任天堂にとって2013年は、ファミコン発売30周年という節目の年だ。ところが、肝心の売上げが低迷している。13年3月期の売上高を6700億円(従来予想は8100億円)、営業損益を200億円の赤字(同200億円の黒字)にそれぞれ下方修正した。かつての優良企業が2期連続の営業赤字転落の見通しだ。

 08年3月期~11年3月期は4期連続で売上高は1兆円を超え、12年3月期に6476億円に急減した推移からも、任天堂の販売不振が見て取れる。11年2月に発売した携帯型ゲーム機「ニンテンドー 3DS」の販売が低迷したうえに、12年12月に投入した据置型ゲーム機「Wii U」が伸び悩んだのが要因だ。

 「Wii U」は、一定数量が売れるまでは、売れるほどに赤字が増える「逆ざや」の安い販売価格に設定している。米国では発売当初に品切れの店が続出し、立ち上がりが順調だっただけに、失速にショックを隠せないゲーム業界関係者は多い。

 同時に、任天堂の戦略ミスを指摘する見方も強まっている。

 これまで任天堂は、ハードの新製品発売時は「品切れ」感を出して需要を盛り上げてきたが、今回はそれが通用しなかったのだ。

 任天堂は、「新製品のため、簡単に増産ができない。米国では“ニンテンドーランド”が付いたプレミアムセットに人気が集中したが、そのニーズを見越して商品供給ができなかった」(幹部)と説明するが、家庭用ゲーム機市場そのものが低迷しているなか、消費者に飢餓感をあおる商法は機会損失を招いただけのように見える。

 また、ソフトの供給体制の問題もある。任天堂は「Wii U」では主力の「マリオ」を発売と同時に投入するなど、発売当初こそ有力ソフトがあったものの、13年1~3月期に新作ソフトはない。業界内では開発の遅れが指摘されている。

1
nextpage
Special topics
ダイヤモンド・オンライン 関連記事


DOLSpecial

今週の週刊ダイヤモンド

2014年4月19日号

週刊ダイヤモンド最新号

定価710円(税込)

週刊ダイヤモンドのサイトへ
特集

LINE(全)解明 4億人突破 LINE快進撃

      
  • Part 1 LINE入門 「使えない」はもう許されない!
  • 組織の意思疎通を迅速に! 仕事でLINEを使い倒せ
  • 今日から使えるLINEの基本
  • 1兆円超の企業価値を生んだLINE経営の全貌
  • Column 顧客属性と合致し人気の「ツムツム」
  • Interview 出澤 剛●LINE取締役最高執行責任者(COO)
  • Column スマホ節約アプリを利用し通話料を月3000円減へ
  •   
  • Part 2 SNS覇権交代 “巣移り”する顧客を捕まえろ
  • フェイスブックすら時代遅れ? 世界規模で進む業界地図激変
  • Column SNSの“大通り”を歩くためには金に糸目はつけない Facebook
  • Column 一緒にわいわい遊ぶ“引っ張り”ゲーは救世主になれるか mixi
  • Column カカオと提携もLINEに敗北 次はキャリアへ Yahoo!
  • Column 傘下Vineでメッセージング機能を実装 Twitter
  • Column SNSではなくグーグルサービス利用時の“脊椎” Google
  • Column チャットもできる元祖ネット電話の10年目の戦略 Skype
  • 増え続けるSNSを分類・整理
  •   
  • Part 3 SNSの落とし穴 使用上の注意とマナー
  • 投稿欄に上下関係を持ち込む「ソーハラ」上司が急増中!
  • SNSの森でよく見かけるソーハラ上司図鑑
  • LINEトラブルを回避せよ 親と子が守るべき五カ条
  
underline

週刊ダイヤモンド1冊購読

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧