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「春節のギョウザ」か「照射の練習」か!?
火器管制レーダー照射に飛び交う憶測

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第118回】 2013年2月8日
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 2月5日、日本のトップニュースに再び尖閣諸島が躍り出た。「中国艦が海自艦に射撃前レーダー照射」――。ひとつ間違えれば戦闘状態に突入だ。一触即発のセンセーショナルな事態に、日本列島が震撼した。

 事態は1月30日、沖縄・尖閣諸島から100km超の公海上で起きた。海上自衛隊の護衛艦「ゆうだち」に向けて、中国海軍の艦船が火器管制レーダーを照射したのだ。レーダー照射は「攻撃の意図がある」と取られかねない行為だが、その照射は数分間続いたという。

 この時期になぜ。疑問は深まるばかりだ。なぜなら、連立与党である公明党の山口那津男代表が北京を訪問し、1月25日に習近平共産党総書記に宛てた安倍首相の親書を手渡したばかり。それから1週間も経たないうちに、この「レーダー照射事件」が起きたからだ。

日米同盟強化に
不快感を示す中国

 「この時期になぜ」を推測すると、1つに「日米同盟の強化」がある。

 今年1月19日、米クリントン国務長官は、訪米中の岸田文雄外相と会談を持った。会談後、ヒラリー国務長官は尖閣諸島問題に触れ、「日本の管轄権を脅かす一方的な行為に反対する」と中国を牽制した。それが中国の反発を買った、というのだ。

 日中問題に詳しい亜細亜大学国際経営戦略研究科の範雲涛教授は、「日米が結託して中国を牽制しようという動きに、中国は苛立ちを感じている」と話す。

 中国は、経済大国2位の中国と、3位の日本のこの領土争いを“兄弟げんか”に見立てている。3位の日本が1位のアメリカに泣きつく様を、「親(アメリカ)に告げ口するズルい弟(日本)」と受け取られている、というのだ。

 また、復旦大学日本研究センターの胡令遠副主任は、地元紙に向け「安倍首相は訪米を予定しているが、日米同盟強化のため、日本は中国の脅威を煽り続ける必要に迫られている」とコメントしている。このことからも「日米同盟の強化」に中国側が相当の不快感を示していることが伝わってくる。

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姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


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90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

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