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シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

夢なきアニメーターの劣悪職場に光は見えるか?
会社の“追い出し”に抵抗する社員たちの絶望と執念

――職場に反発して結集したアニメーターたちのケース

吉田典史 [ジャーナリスト]
【第22回】 2013年2月12日
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 連載第22回は、労働条件が劣悪なことで知られるアニメ業界を取り上げよう。大手の制作会社の下には、無数の零細企業がひしめく。さらにその下には、年収100~200万円とも言われるフリーランスのクリエイターがいる。零細制作会社の社員が明かす苦しい労働環境とは? 

 プライバシー保護のため、取材対象者の人物像が特定され易い情報を掲載しないよう、編集に配慮していることをご了承いただきたい。

 あなたは、生き残ることができるか?


今回のシュリンク業界――アニメ

 今や世界に誇る一大産業となった日本のアニメ産業だが、国内市場はシュリンク傾向にある。少子化や原作となる漫画雑誌の売り上げ減などの影響も考えられるが、不況によりアニメ制作の仕事の一部を人件費が安い中国などにアウトソーシングする業者が増え、業界全体が空洞化しつつあることが大きな要因だ。2011年の市場規模は前年比3%増の1581億円。テレビアニメの制作数は2006年をピークに4年連続で下がり続けたが、2009年に底を打ち、足もとでは回復の兆しが見えている。

 大手の制作会社は、アニメーション制作を柱にしながら、著作権ビジネスや関連グッズの販売などで業績を維持している。大手は1960年代からアニメ作品を海外へ輸出し、70年代にはすでにこうしたビジネスモデルを本格化させてきた。

 ただし、足もとで業績が好調な一部の大手も、売り上げは時折出る大ヒット作品に依存している状態であり、かつての勢いはない。ヒット作を持続的に生み出せるかどうかは、今後の課題だ。また、彼らの下請けとなる零細制作会社の経営環境や、そこで働く社員の労働条件は極めて深刻であるが、抜本的な解決には至っていない。


会社と対立して外部の組合に参加
劣悪な労働環境に不満を抱く人たち

 中央の小さなテーブルに、関西の零細アニメーション制作会社(社員数約30人)に勤務する3人の男性が向かい合う。40代後半の男性をAさん、30代半ばの男性をBさん、20代後半の男性をCさんとする。それぞれ別の会社に勤務している。さらにCさんと同じ会社の20代の同僚2人が、オブザーバーとして同席した。

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吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。


シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

「働いても働いても、生活が楽にならない」。それは気のせいではない。日本の多くの業界は今、先が見えない「構造不況」の暗闇の中にいる。シュリンクする業界で働く人々にとって、業績アップ、収入増、労働環境の改善などを目指すことは難しい。しかし、そんななかでも、他人と違うアイディアを考案したり、誰も気づいていないビジネスを見出すことで、必死に生き延びようとする人はいる。この連載では、シュリンク業界で絶望し、起死回生を図るビジネスマンや個人事業主の生の姿を描くことを通じて、私たちがビジネスで心得るべきヒントや教訓を考えていく。

「シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史」

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