6000軒を片づけた家政婦が教える「思い出の品」をうまく整理できる方法「思い出の品」はどう捨て、どう残すのが良いのか…?思い出整理が迷走しないように、思い出の品と上手に付き合うためのコツを紹介(写真はイメージです) Photo:PIXTA

思い出の整理を進めたいときに
「思い出の残し方」を検索してはいけない

「思い出の品」と聞くと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか? 私が整理収納サポートで訪問する家庭では、年度替わりの3月に「子どもの作品」「前年度の教材やプリント」「学校行事や七五三などの写真」の片づけを相談されることが多いです。

 インターネットには「思い出の収納方法」がいくつも紹介されています。が、実際その通りにできる人は少ないようです。「もう何年もこの状態で…」と写真アルバムが手付かずで置いてあったり、子どもの作品がリビングのあちこちでほこりをかぶっていたり…そうした光景をたくさん見てきました。

「そもそも、しまう場所自体がなくて…」という家では、親御さんの独身時代の思い出箱が納戸や押し入れを占めていたりします。思い出の品とどう付き合っていいかわからないまま、次世代の思い出と向き合わなければいけなくなったのです。

「思い出の品」はどう捨て、どう残すのが良いのでしょうか…?

 実は、そうやって「思い出保存の完成形」から考えるから、思い出整理が迷走してしまうのです。

 私は『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』という本で、「“今の生活”を主役にすることで生活を快適にできる」と述べています。思い出の品は、「今使うモノ」ではないので、完成形がつかみにくい。なので、片づけの途中で挫折したりするのはある意味、当然なのです。

 思い出整理は、「使えるスペースを広くする」といった、“今の生活”をよくしてくれるゴールを設定すると、迷走せずにうまくいきます。そのためにも、思い出の品は「中途半端でいいから、いったん忘れて大丈夫な状態」に片づけていくのがおすすめです。

「うーん、ちょっとまだイメージがつかないんだけど…?」という人も多いでしょう。今回は、思い出の品と上手に付き合うためのコツを紹介します。