写真:握手を交わす岸田文雄首相とウクライナのゼレンスキー大統領握手を交わす岸田文雄首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領 Photo:JIJI

昔から世襲政治家は、批判の的だった。その全てを否定するわけではないが、多くの国民の感覚からずれてしまったり、小手先のテクニックばかりもてあそんで国の発展に寄与できていなかったりする世襲政治家は今も数多い。(イトモス研究所所長 小倉健一)

岸田首相の「お土産外交」は
小泉純一郎元首相と雲泥の差

 岸田文雄首相がウクライナの首都キーウを訪問した際、ポーランド南東部プシェミシルの駅からキーウ行きの列車に乗り込む首相をとらえたNHKの映像に、日本政府関係者がうまい棒の段ボール箱を一緒に運び込む様子が映っていた。

 産経新聞(3月23日)は次のように報じている。

「政府関係者への取材によれば、箱の中身は、首相の地元・広島県の宮島で作られた50センチ大の『しゃもじ』だという。しかも、ゼレンスキー氏宛てに『必勝』の文字と『岸田文雄』の署名入り。しゃもじは『敵を召し(飯)取る』との意味で、験担ぎにも使われている。首相はロシア相手に勝利できるよう、ゼレンスキー氏にエールを送った」

 本件で想起されるのが、小泉純一郎首相(当時)が実施したジョージ・W・ブッシュ米大統領(ジュニアの方)へのお土産外交だろう。