ユニクロPhoto:Diamond

コロナ禍の収束を待たずに、今度は資源・資材の高騰や円安急進が企業を揺さぶっている。上場70社超、23業界の月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2023年3月度のアパレル編だ。

ユニクロ、しまむら、ワークマン…
コロナ前から大増収を果たした「真の勝ち組2社」は?

 アパレルの主要3社が発表した2023年3月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯ユニクロ(ファーストリテイリング)の既存店+Eコマース売上高
 3月度:同111.9%(11.9%増)

◯しまむらの既存店売上高
 3月度:同107.1%(7.1%増)

◯ワークマンの既存店売上高
 3月度:同104.2%(4.2%増)

 3月の業績において、3社全てが前年実績を超えた。一見すると、“3社とも勝ち組”という印象を持つかもしれない。しかし、コロナ前の業績と比較した「実態値」を見ると印象は変わる。

 実は、ユニクロ・しまむら・ワークマンの間には、この数字だけでは見えてこない「圧倒的な差」がある。「真の勝ち組」は2社だけだ。

「真の勝ち組」はどの会社なのか。各社の月次データを時系列で確認すると、表面の数字では読み取れない「裏側」が見えてくる。