宮原正弘・KPMGコンサルティング代表取締役社長兼CEOPhoto by Yoshihisa Wada

コンサル“ビッグ4”の一角、KPMGコンサルティングは、規模拡大に突き進むライバル3社とは異なる独自路線を歩む。それでも、昨年度は20%超の高い成長を記録。今後3年も20%超の成長の持続を目指す。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、KPMGの宮原正弘社長のインタビューをお届けする。宮原氏は新卒採用の人数を2倍にするという目標を明かす一方で、「規模は追わない」と宣言した。KPMGの独自戦略とは。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

売り上げ・規模は「いたずらに追わない」
KPMGが他ファームと一線を画す理由

――まずは足元の業績について教えてください。

 順調に推移してきています。約3年前になる新型コロナウイルス感染拡大の時は、一時的に売上高の伸びは1桁にしゃがみましたが、22年6月期と23年6月期は2年連続で20%以上の成長を達成する見込みです。

 われわれは当初から、売り上げと人数の規模をいたずらに追わないということを掲げてきました。「いたずらに」というのが重要で、規模をとりあえず増やすのではなく、着実に成長していく。それによってクライアントの健全な発展に貢献していくことがモットーにあります。その意味では、「着実に」という言葉通りに成長できていると思います。

 業績が厳しくなると、とかく売り上げをつくりにいきがちだと思いますが、そういうことは一切やめようと社内で共有してきました。ただし、クライアントへの情報提供などは一切欠かしていません。コロナ禍で厳しいときだからこそ、お客様に寄り添って長期的に「KC(KPMGコンサルティング)ファン」になってもらう意識を徹底したことがこの2年間の成長につながったと思います。

 6月末でKPMGコンサルティングは、設立から丸9年がたちます。次の3年間に向けた新しい中期計画が7月に始まりますが、まさにいま中身をディスカッションしている最中です。

――現在、KPMGコンサルティング単体では、どのくらいの売上高があるのでしょうか。

次ページでは、宮原氏がデロイト トーマツ コンサルティングやアクセンチュアといった競合への対抗策を示す。ポイントは規模ではなく、質だという。どういうことか。また、KPMGでは米国法人で700人の人員削減の動きが出ている。宮原氏は日本法人の人員計画についても明らかにしている。