上司の言動が職場崩壊の元凶に!?

 さらに、次のような上司がいる組織は、悲惨な末路を辿ることになります。

<末路1:上司が部下の能力を疑う職場>

 上司が部下の能力を疑うと、部下が上司の失敗を望むようになる傾向があります。多くの場合、このような上司は、自らの保身のために責任も取りません。部下の面倒も見ないため、多くの部下を敵に回し、やがて孤立します。その結果、部下に仕事を振れなくなり、自分一人で仕事を抱えて行き詰まります。最終的には、上司の無能さの内部告発が始まり、部署の崩壊がスタートします。

<末路2:体育会系のトップダウン型の上司>

 このような上司の下では、イエスマンの部下しか育ちません。反対意見を言った部下は、上司の評価が下がってしまうからです。その結果、多くの部下が会社を辞め、上司の責任問題に発展するケースが頻繁に起こります。

<末路3:上司が部下や同僚の前で、他の部下や会社に批判的な愚痴をこぼす>

 このような行為は、部下の士気を下げることになります。やがて、部下は自分の上司こそ会社に必要ない人財だと思うようになります。その後、多くの部下が思った通り、上司は本当の窓際に追いやられる場合が多いのです。

<末路4:人の好き嫌いが激しい上司>

 このような上司は、自分のことを慕ってくれる部下と自分が気に入った部下だけに心を開きます。その結果、偏った情報しか入らず、部下との摩擦が頻繁に起こるようになります。最終的には、上司が会社から責任を取るように迫られるのです。

 上司の悪気のない多くの言動が、働かない部下を作るのです。このような環境では、部下は次第にやる気がなくなり、言われたことだけをやるようになります。部下のモチベーションを下げたのは、このような上司の言動です。会社の生産性を大きく下げているため、一見働いているようですが、上司こそ、「働かないおじさん」でしょう。

 その結果、社内に作業員的な「人材」が増えていき、会社の宝となる「人財」は育たなくなります。人財配置を失敗すると、長期的には会社に大きな損失をもたらすのです。