非保険サービスの開発と他生保との補完で品ぞろえを拡充していきたい

住友生命保険は健康増進型保険「Vitality(バイタリティ)」を核に、非保険サービスの充実に力を入れている。他の大手生保と一線を画す方針を掲げる同社には、業界内からの注目も高い。そこで高田幸徳社長に、今後の営業戦略や主軸である営業職員チャネルの将来像について話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 藤田章夫、片田江康男)

コロナ禍を経て多様化・多角化も
“おまかせ”ニーズが強い生保商品

――所属する生命保険会社の商品のみ扱う「一社専属」の営業職員(生保レディー)は、乗り合い代理店の営業外務員などが増えていく中で、競争力が落ちていくのではないかと感じます。営業体制の在り方をどうお考えでしょうか。

 消費財の流通は、基本的にデジタル化していくことが大きな流れです。ただし、なかなか自ら選択できない商品もあり、そこには他人の勧めやサポートが必要です。新型コロナウイルスがまん延した3年間で、商品販売の在り方をすごく考えるようになったのではないでしょうか。より多様化、多角化していくと思います。

 そんな中で生保商品は、他の金融商品や消費財と比較してもデジタル化が進展していません。ニーズが顕在化している自動車保険などの損保商品においても、非対面のデジタルでの契約が一気に普及しているわけでもありません。

 やはり保障のニーズをしっかり考えて契約するプロセスについては、お客さまはどちらかというと“おまかせ”でお願いしたいという思いが強いのだと思います。