「ドライバーの安全性」は
議論の争点にはならない

 タクシー業界の主張する安全性の問題は、実はライドシェア大国のアメリカでは解決されています。タクシー会社が採用や教育、管理で安全を確保する一方で、ライドシェアはユーザーの評価によってドライバーを淘汰させます。

「そんなことを言っても、淘汰される前の運転の荒いドライバーに当たった人はどうなるんだ」

 と反論されるかもしれません。

 これを言うと野暮かもしれませんが、タクシーの運転も結構荒いと私は思います。

 よく交差点で手を挙げた乗客を乗り降りさせているタクシーがいて、急停車したタクシーに後続車が追突しそうになりヒヤリとしたり、交差点が詰まってしまったりしています。ああいった乗り降りに関する違反運転が多いのは、目視した限りで一般のドライバーよりも圧倒的に教育を受けたタクシーの方が多いようです。