ダイキン、村田製作所が生産・物流拠点を再編!「運べないリスク」で製造業は戦略転換期ダイキン工業は茨城県つくばみらい市に空調機生産の新拠点を設立(完成イメージ) 写真提供:カーゴニュース

日本の製造業の拠点戦略が転換期を迎えつつある。新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢をはじめとする地政学リスクの高まりに加え、国内では来年4月に、トラックドライバーの労働時間規制が厳格化される「2024年問題」も控えている。「運べないリスク」の回避も見据え、生産拠点や物流拠点の分散化など製造業のサプライチェーン再構築の動きが加速してきた。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です。

需要変動に応じタイムリーに製品供給

 ダイキン工業は茨城県つくばみらい市に空調機生産の新拠点を設立する。同社の国内生産拠点は関西に集中しており、関東は空調事業では初の拠点の設立を機に、既存の工場でも製品の供給力・コスト力・生産技術力など、モノづくり力の一層の強化を図る。新拠点も含めて国内工場の機能を再編することで、日本がグローバルマザーとして、全世界の生産拠点をけん引していく方針だ。

 関東エリアへの商品供給について、中長期的な視点から検討した結果、工場新設に最適な場所としてつくばみらい市を選定した。今後も大きな製品ニーズが見込まれる首都圏にあり、需要変動に応じたタイムリーな製品供給が可能で、今後ますます深刻化する輸送費の高騰やドライバー不足といった長距離輸送の課題に対しても効率的な対応が期待できる立地と見る。

 市場の成長が期待される関東以北の寒冷地市場に対しても、陸上、海上輸送の両面で優位性を持つ。新工場の建設により、自然災害など工場の操業に影響を及ぼす突発的な事象が発生した際に、商品の供給が途絶えるリスクを低減できる。新工場では、第一ステップとして2027年から28年にかけてルームエアコンの生産を開始予定で、将来、事業環境の変化を見極めながら生産品目の拡充などの設備投資を行う方針。