2024年「中学受験」直前! わが子が成長する中高一貫校&塾#32Photo:PIXTA

西の最難関「灘」の合格実績を競い合う関西の中学受験塾。特集『わが子が成長する 中高一貫校&塾』(全34回)の#32では、浜学園、希学園、馬渕教室、日能研関西など大手を中心に、合格実績などデータはもちろん、親の関わりの必要性やテキストの進度、講師の雰囲気など、実際にわが子が通うに当たって大事なポイントを『中学受験 やってはいけない塾選び』の著者が解説する。(ノンフィクションライター 杉浦由美子)

「週刊ダイヤモンド」2023年10月28日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

「灘」の合格者数を競い合う
関西の塾は「三位一体」が特徴

 関西の塾のホームページにも書かれている「三位一体」の言葉。これを東京の大手塾で話しても「聞いたことがない」と首をかしげられたので、関西の中学受験業界だけの価値観のようだ。

 塾は、保護者と頻繁に連絡を取り合い、生徒をケアしていく──。関東の中学受験は「親子二人三脚」で、親がいかに尽くせるかの勝負という部分があるが、関西は塾が深く受験に関与していく。

 なぜ、関西の塾がそのように面倒見がいいのかというと、中学受験のパイが少ないので保護者が情報を持っており、サービスの内容に納得しないとその評判が広まりやすい。その結果、生徒が集まらなくなるからという面もあろう。

 そんな関西の中学受験は「灘一強」である。塾は西の最難関である灘中学校への合格者の数を競い合う。その灘の合格率が最も高いのが「希学園」だ。